• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 男子のシード権の行方はどうなる? 池田勇太は“15季連続”賞金シード獲得へ、当落線上の選手たちは…

男子のシード権の行方はどうなる? 池田勇太は“15季連続”賞金シード獲得へ、当落線上の選手たちは…

池田勇太はギリギリの位置でシード争いの最終章に挑む(撮影:岩本芳弘)

<カシオワールドオープン 事前情報◇22日◇Kochi黒潮カントリー クラブ(高知県)◇7335ヤード・パー72>

国内男子ツアーの2023年シーズンも残すはあと2試合。きょう開幕の今大会は、シード圏外にいる選手たちにとっては来季の試合出場の切符がかかる最後のチャンスになる。

今週を終えた時点で複数年シードなどのほかに、国内獲得賞金と海外獲得賞金を合わせた賞金ランキング上位65位までの選手には翌年のフル出場権が与えられる。

現在ボーダーライン上の65位に位置するのは、今季国内男子下部のABEMAツアーで賞金王に輝いた生源寺龍憲だ。ここまで1185万9466円を稼いでいる。そのすぐ上の64位は30歳の小浦和也で、1197万3226円、そして63位の池田勇太が1220万9037円となっている。圏外にいる選手たちにとっては、このライン付近がシードを手にするための目安になっていく。

07年にプロ転向した池田は、翌年のシーズンからシードを切らさずに保ち、通算21勝。16年には賞金王にも輝いている。安定感ある成績で長年ツアーをけん引してきたが、今年はギリギリの位置から狙うことになる。

現在同19位のJ・クルーガー(南アフリカ)と同33位のコー・グンテク(韓国)は年間の出場義務数(競技数の半分。賞金王や公式戦優勝者など複数年シード保有者に出場義務競技数はない)に達しず、賞金シード枠から外れる。そうすると、ラインが少し下がり同66位、同67位でも来季のシード権が取得できることになる。現在66位にいるのはH・リー(米国)で、67位は昨年のQT(予選会)を1位で通過した篠優希。とはいえ、余力を持つためにも今大会で成績上位を狙って戦わないといけない立場でもある。

初のシード入りも、ルーキーから現在同1位で賞金王を狙う中島啓太、今季1勝の蝉川泰果(3位)、鈴木晃祐(同30位)、杉原大河(同35位)、前田光史朗(同39位)、元ナショナルチームの米澤蓮(43位)が確実な状況。宇喜多飛翔(同61位)、生源寺(同65位)はひと踏ん張りといったところ。またプロ9年目の26歳で下部ツアー1勝をしている小木曽喬(同27位)も、悠々とゴールできそうだ。

一方、苦しい立場に置かれている選手も多い。17年から5季連続でシードを保っていた33歳の小鯛竜也(同69位)、近藤智弘(同70位)、安森一貴(同71位)、19年にシード返り咲きを果たしここまで維持していた44歳の貞方章男(同72位)、26歳の野呂涼(同73位)、20-21年シーズンで初シードを取り2季連続シードを保持していた杉本エリック(同74位)、小斉平優和(同75位)らは、尻に火がついた状態で高知入りすることになってしまった。

例えば現在1150万9196円を稼ぐ小鯛を見ると、67位との差は21万5764円。今週は優勝で4000万円、2位が2000万円、3位が1360万円を得られる高額大会ということもあって、余裕の通過となる今季通算獲得賞金1200万円越えを目指すとなると、単独23位(204万円)以上というのがひとつの目安になりそうだ。

もし賞金ランキングによるシード権を逃し、その他の資格がなければ12月に行われるファイナルQTで上位に入り、来季前半戦の出場権を得る必要がある。ボーダーライン下の選手はもちろん予選通過は必須。そのうえで上位浮上を目指していく。

【賞金ランキング65位付近の主な選手】
65位:生源寺龍憲 11,859,466円
66位:H・リー 11,834,435円
67位:篠優希 11,724,960円
・・・・・・・・・・・・・・
68位:片山晋呉 11,582,699円
69位:小鯛竜也 11,509,196円
70位:近藤智弘 11,196,116円
71位:安本一貴 10,985,279円
72位:貞方章男 10,888,929円
73位:野呂涼 10,712,833円
74位:杉本エリック 10,250,395円
75位:小斉平優和 10,102,888円

関連記事