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ショットインイーグル奪取の『66』で急浮上 蛭田みな美がリコーと好相性なワケ

「66」で急浮上。蛭田みな美が3打差逆転でのメジャーVに挑む(撮影:福田文平)

<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 3日目◇25日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6497ヤード・パー72>

最終組がハーフターンするころ、15番を囲んでいたギャラリーから大歓声が沸き起こった。蛭田みな美が142ヤードからの2打目を8番アイアンで打ち、これが直接カップイン。ショット・イン・イーグルで万雷の拍手を浴びた。

「ビックリです~。ほぼ狙いどおりでした。100点のショットが打てて、入るとは思わなかった」と喜ぶ会心の一打だった。つぎの16番パー3は約20メートルの距離から3パットボギーとしたが、17番で4メートルをねじ込みバウンスバック。「16番だけがもったいなかったですけど、それは良しとして(笑)。満点に近いラウンド」。1イーグル・5バーディ・1ボギーの「66」でトータル5アンダーに伸ばし、3位タイへ浮上した。

きのうまでの2日間は西からの強風に苦戦していたが、この日は風速1.6m/sと比較的穏やかな北東の風だった。「きのうは風に翻弄(ほんろう)されちゃった。きょうは風がなかったのでイメージ通りの球が打てました」と持ち味のショットでピンに絡め、チャンスを決めていった。

今大会には統合になった2020年に初出場。シーズン最終戦として、そして優勝者として足を踏みいれることができたのは今年が初めてだ。昨年の同週は、ちょうどファーストQTで戦っていた。「QTで精一杯、指くわえながら(笑)。そっちなりに戦っていました。いつもQTだったので本当にうれしい」。3年前は無観客開催で行われていただけに、応援にかけつけてくれたファンからの声援もうれしい。

今年の7月からドライバーはドロー、アイアンはフェードのイメージで打つように取り組んできた。その1カ月後に初優勝を飾るのだが、それはこの宮崎カントリークラブにも合っていると感じている。

左ドッグレッグのホールが多いが、ドライバーはドローだからティイングエリアでのイメージは悪くない。フェアウェイをキープできれば、小さくて硬いグリーンを狙うショットに関しては、フェードで球を止めることができる。20年大会は6位タイで終えており、そもそものコースのイメージの良さに加えて、狙いやすさが増している。

最終日は最終組のひとつ前から、連覇&2年連続女王戴冠を狙う山下美夢有を追いかける。その差は3打。「きょうは自分のなかでは合格点のゴルフ。あしたも継続したい。ショットが曲がると難しいので、気を引き締めて頑張りたい」。プロ8年目にして過去最高を更新したうれしいシーズン。有終の美を飾りたい。(文・笠井あかり)

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