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「良かったよ」と認める自分へ 渋野日向子が見つけ出した光と今後の課題

米ツアーでは4月以来のアンダーパーでのラウンド(撮影:ALBA)

<Danaオープン 2日目◇14日◇ハイランド・メドウズGC(米オハイオ州)◇6555ヤード・パー71>
 
ショットの改善が顕著に見られた大会2日目は3バーディ・2ボギーの1アンダー。渋野日向子はトータル2オーバーまで戻したが、5戦連続での予選落ちが確実となっている。バーディチャンスも目に見えて増えたが、ことごとく外れてしまう。「チャンスはあったのでそこは悔しいです」と唇をかむが、同時に大きな手応えをつかんだ日でもあった。

1番、2番ではピンチを迎えるがショートゲームでしのいでパーセーブ。その流れは3番のバーディ逃しで途切れたかに見えたが4番でバーディを先行させた。続く5番はボギーと“流れ”をつかめない。7番で連日のバーディ奪取に成功したが、8番では3パットのボギー。前日と同じく、流れが悪く、スコアを伸ばせないままに後半に入った。
 
「きょうはしっかりとコントロールもできていた。リズム感もよかった」と及第点のショットが増えた。スイング時の体の動きについても前日ほどは気にせずにプレーを進めている。ティショットもしっかりとフェアウェイを捉えるようになり、グリーンを狙うショットも精度が戻ってきた。ところが、その後グリーン上ではパフォーマンスが上がらない。「結果に結びつかない」と、思い通りにはいかない。
 
この日の渋野は「ある程度冷静にやれた」とムリに攻めることはなかった。自然とショットがピンに絡んでいきバーディチャンスを生み出した。それだけに「5メートル以内のチャンスにつく回数も多かったし、外したぶんを入れれば(予選を)通っていた」と、ロングゲームの高評価とは対象に、グリーンでの違和感に苦しめられた。
 
打った瞬間に顔を上げる。感触が悪いからだ。「ショットにフォーカスしているぶん、パッティングはちょっとズレている感じはしていて」と、次の課題を挙げる。「打った瞬間から」入らないと分かるものが多かった。ここについては修正点として、2週後から始まるメジャー大会2戦を含む欧州3連戦前になんとか糸口を見つける。
 
「いいところは、ちゃんと『良かったよ』って思わないと前に進めない。ポジティブなところを持たないと」。スコアという結果が出ずとも、取り組んできた体の動きというテーマには光が差してきた。あとは、それをスコアメイクに結びつけるのみ。1週間のオープンウィークで、いったん頭を整理し、欧州の旅へと向かう。(文・高桑均)

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