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成田美寿々が初キャディで気づいた心のうち「ゴルフは嫌いになっていない」

初めてキャディを務めた成田美寿々。改めて思う“ゴルフへの感情”。(撮影:福田文平)

<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 2日目◇30日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178ヤード・パー72>

昨年11月に自身のSNSで“無期限休養”を発表した成田美寿々。初めての公の場となった翌12月のイベントでは「最近は上位のリーダーボードを見ても『悔しい』という気持ちが少なくなった。負けたくないという気持ちを取り戻すために発表しました」と理由を話している。

一度は失ったゴルフへの情熱。それを取り戻すために“休養”というかたちを取った。今季の出場はスポンサー契約選手として参戦した「リシャール・ミル ヨネックスレディス」の1試合だけ。そのときは「この場所に戻ってきたいなという気持ちは強くなりましたね」と、少しずつ心が復帰に向かっていることを感じさせるコメントを残した。

そんな成田が今週、宮里優作のキャディとして国内男子ツアーに姿を現した。2人はスイスの高級時計、『リシャール・ミル』を腕につけて戦うリシャール・ミルファミリー(アンバサダー)として、以前から交流がある。「どこかでキャディさせてください」という成田のリクエストで今回タッグが実現した。

宮里は2日目の最終ホールまでトータル4アンダーで予選通過圏内にいたが、最後にダブルボギーを叩き、1打足りずに予選落ちとなった。「もうちょっと力になれたらなというところもありましたけど」と最初にキャディとしての反省点が口をつく。そして、「やっぱり優作さんはかっこいいです。だけど、ちょっとミスすると肩を落としている感じがあったので、あと2日、元気を出してやって欲しいなと思います」と話した成田。しかし、その思いは叶わなかった。

キャディは初体験だった。「キャディさんって思った以上に力になってくださっている。すごいんだなって思いましたね。いろんなデータとか、声をかけるタイミングとかも考えているだろうし、選手(の立場)だとそういうのはやっぱりわからないので、難しいですね」と、自らが経験することで、プロキャディの大変さを知った。

「やっぱり楽しい。ゴルフは嫌いになっていないんだな、自分は。って思いました。嫌いなところから脱したんだなと思います」。プレーヤーとしてではなく、キャディとしてゴルフに接したことで自分の心のうちにも気づいた。

「ちょっとでもミッスーの刺激になればいい」という宮里の想いは、確かに成田へ届いた。(文・下村耕平)

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