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「プレッシャーは特権だ」33年ぶりのアマチュア優勝、歴史は面白い【舩越園子コラム】

両親とともに最高の笑顔を見せたニック・ダンラップ(中央)(撮影:GettyImages)

PGAツアーの「ザ・アメリカンエクスプレス」でアラバマ大学2年生の20歳、ニック・ダンラップ(米国)が見事、勝利した。

米国のTV局は一斉にブレーキングニュース扱いで彼の優勝を報じた。それもそのはず。PGAツアーにおけるアマチュア優勝は1991年に「ノーザンテレコム・オープン」を制したフィル・ミケルソン(米国)以来、実に33年ぶりの快挙である。

とはいえ、最終日を2位に3打差の単独首位で迎えたダンラップが楽々勝利を手に入れたわけでは決してなかった。序盤から明らかに緊張が見て取れたダンラップは同じ最終組だったサム・バーンズ(米国)にリードを奪われ、1打差で上がり3ホールを迎えた。

だが、16番(パー5)では若さと飛距離を生かして2打目でグリーンににじり寄り、絶妙な寄せでバーディを奪ってバーンズに並んだ。

そんなダンラップのアグレッシブなゴルフにプレッシャーを感じたのか、バーンズは17番でも18番でも池に落とし、2連続ダブルボギーを喫して自滅した。

一方、ダンラップはバーンズの大乱調を傍目に17番をパーにおさめ、18番ではティショットを大きく右に曲げながらも2打目でグリーンに近づけ、3打目でピンに近づけ、ウイニングパットとなった1.8メートルのパーパットを沈めて右拳を握り締めた。

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