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実戦初投入のマレットで“入れまくり” 蝉川泰果が11バーディの猛攻で記録的スコア

ニューパターがピタリ。蝉川泰果が24パットで「61」を叩き出した(撮影:鈴木祥)

<バンテリン東海クラシック 初日◇28日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>

来月末でプロ転向から1年となる蝉川泰果が11バーディ・1ボギーの「61」をマーク、10アンダーで単独首位に立った。今大会からマレット型の新しいパターを投入した蝉川は次々とパットを沈めて異次元のバーディラッシュ。「61」はアマチュア時代にマークした自己ベストタイで、大会コースレコードを2打更新した。

出だしの10番から2ホールは続けてバーディチャンスを逃がしたが、12番パー5で3メートルを沈めて最初のバーディ。「あのパットを沈めた瞬間に悪くないなと感じました」。続く13番パー3では「7メートルぐらいが入ったのは本当に久々」と長いパットも沈めて連続バーディ。勢いに乗って連続バーディーは「4」まで伸びた。パットが決まり始めたことで「近くにつけないと入らないと考えず、シンプルにプレーできました」とショットも安定感を増す。

18番から3連続バーディを奪うと、4番からは再び4連続。この時点では11アンダーまでスコアを伸ばした。ただし、ここからの上りホールはピンチの連続。「(同じ組の河本)力くんに『コースレコードはもう確実』ってプレッシャーをかけられました(笑)。自分でも50台もあるかもしれないと意識してしまって」。8番パー3は好調のパットで3メートルを沈めてパーをセーブしたものの、最終9番パー4はティショットを大きく曲げてボギーフィニッシュとなった。

初日首位発進はアマチュア優勝を果たした昨年の「日本オープン」以来。組み合わせは蝉川、河本、桂川有人でこの日と全く同じだった。「スタートの時点で同じメンバーだって話はしていました。リズムがいいというか、力くんが盛り上げてくれたりして、久々にゴルフが楽しかった」と振り返った。

好調を支えたのはこの日が初の実戦投入となったピンの「PLDミルドパター PRIME TYNE4」。マレット型を試合で使うのはプロになってから初めてだった。「昨日のプロアマが終わった後はそのままピン型で行こうと思っていたんですけど、不意に練習でマレットを打ってみたらフィーリングが良くて『明日はこれで行こう』と決めました」。1カ月ほど前から試合で使うかどうかを悩んでいたパターが、いきなり大活躍だった。

予選落ちを喫した先週は「土日に練習しようと思ったんですけど、38度近く熱が出て家を出られませんでした。意外とそれで切り替えられたというか、寝込んでいたからまたもう1回やろうという気持ちになれて、いい休憩だったと思います」。目指すのはもちろん、今季2勝目。2日目も「今日に近いプレーができたら」とさらに勢いを加速させる。(文・田中宏治)

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