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ついにプロが7Iを抜く!? ギア通・青木瀬令奈がアイアン型UTのテストで【秋冬対策】を構想

青木瀬令奈の構想では「7番アイアンを抜いてアイアン型UTに入れる可能性はありますね」(撮影:ALBA)

青木瀬令奈といえば女子ツアーきってのウッドの名手である。153cmと小柄でヘッドスピードは40m/s弱、5、60代のアベレージゴルファーの平均HSとさして変わらない。パワー不足を補う直ドラをはじめとした多彩なウッド使いで、2017年の「ヨネックスレディス」でツアー初優勝を挙げるなど活躍を見せている。(現在、賞金ランク32位)

また、女子では数少ないギアにも一家言をもっている選手でもある。女子プロでは珍しいレディースのクラブを使用したり、別モデルの同じロフトの5Uを2本入れたりと、セッティングへのこだわりや探究心は少なくない。

ダンロップの提案はウッド型の6U⇒アイアン型への置き換え

そんな青木が、「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の会場で契約する[ダンロップ]()の松栄氏に意図を聞いてみた。

「アイアンの流れでコントロール性を求めていけたらなと思って提案しました。ポケット型のやさしいアイアンを使っていて6Uよりもちょっとやさしめになると思います。ロフトは28度ですね。どっちが方向性を取りやすいかは分からないですが、アイアン型の方が方向をとりやすいなら武器になるかと思います。もちろん、どうかは分からないですが…」(松栄氏)

現在入れるウッドの中で一番下の番手となる6Uをアイアン型UTに替えることで、よりクラブの番手の流れが良くなるのでは、と担当者はにらんだ。だが、プロアマ終わりにテストした青木には「打って一発目の感想は思ったよりも球が上がるなという印象でした」という手応えと共に別の案が浮かんでいた。それは、なんと【7Iを抜く】選択である。

青木瀬令奈はなんと、7Iを抜く検討を始めた!

「飛距離的には6Uを抜くか7Iを抜くか微妙なのですが、ラフの抜けの方が気になるので抜くとしたら7Iなのかなぁと。私の場合、ラフから打つときにアイアンだとネックが引っかかって、返しすぎて低いチョロみたいな球が出てしまう。逆にUTだとソールが滑ってくれるので、ライにはよるのですが、そっちの方が打ちやすいことが多いんです。

今もラフから6Uと7Iのどちらで打つか迷ったら、大体6Uを選びます。そのことを考えると、6Uは絶対に抜けないなぁと。7Iの替わりに入れるか、パー5が短くてパー4が長いコース設定の時に、上の番手の層を厚くするために下の番手を抜いて3本とも入れるのもアリだと思います」(青木)

今週は今のセッティングに満足していること、そしてテストが不十分であることからバッグインせずに行くが今後のオプションになってくるという。

「コースで打ってみての選択になると思うのですが、7Iのイメージが悪いときに入れるのがいいかも。これからの時季はフェアウェイが硬くなってアイアンが刺さってくれなくなって、ターフが取れなくなる。そうなったら7Iよりも滑ってくれるアイアン型UTのほうがいいかもしれませんね」と構想を口にした。

とはいえアイアンが8Iからとなるセッティングには自身としても笑いとともに驚きを隠せない。自分で言って自分で突っ込む、いわゆる“ノリツッコミ”を見せた。

「いよいよアイアンが8番からになるんですね〜。こわ〜い(笑)いずれ9番とかも抜くときがくるかもしれませんね……(苦笑)」。だが、非力なウッド巧者・青木が描く新たなセッティング構想は、「飛距離が落ちた」と悩むアマチュアにとって【飛び系アイアン】だけに頼らない、新たな選択肢となる可能性を秘めている。ウッド好きは今後の青木に注目必至だ。(文・秋田義和)

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