【日本代表】金澤空「久保建英選手だって年齢は一緒。若いなんて言ってられない」

日本代表は9月28日から10月1日、AFCアジアカップ予選に向けた国内合宿を高円宮記念JFA夢フィールドで実施した。その後、チームは大会が行われる台湾へと移動し、7日にオーストラリアとの初戦を迎える。

木暮ジャパンが発足した2021年12月以来、前回の9月25日〜27日の若手中心の活動を除き、すべての活動に呼ばれてきたのが金澤空だ。今年で22歳を迎えるスピードスターは、現在はもちろんのこと、今後の代表チームにおいても中心となっていくことが求められている。その証として今回、授けられた背番号は「10」だ。

これまで、木暮賢一郎、仁部屋和弘、逸見勝利ラファエル、クレパウジ・ヴィニシウスらが背負ってきた番号は、決して“数字”だけのものではないだろう。今シーズン、立川アスレティックFCから名古屋オーシャンズに移籍し、日常的な出場機会は激減した。立川では中軸だったが、名古屋ではまだ、そこに辿り着けていない。

それでも、木暮監督からの信頼が揺らぐことはない。日本の“新10番”はなにを感じているのか。

【日本代表】メンバー&スケジュール

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ブラジル遠征はポジティブだった

──いよいよ、アジアカップ予選が始まりますね。

去年のアジアカップも緊張感のある大会でしたけど、今回はワールドカップにつながっているということで、さらに緊張感が上がると思います。予選も本当に難しいことは体感しているので、気持ちが引き締まっています。

──とはいえ、国内合宿中はまだ、リラックスしている雰囲気も感じます。

そうですね。なかなかこれほどたくさん練習できる代表期間はないので本当に貴重な時間だと思いますし、そういう意味でもいろいろな選手と多くのコミュニケーションを取りながらやっている感じです。

──ブラジル遠征からまもない期間で始まった今回の合宿はどんな印象ですか?

そのブラジル遠征での課題や良かったところも記憶に新しいというか、そういう意味でもチームとしてもやりやすいです。前回の活動を踏まえて、そこのレベルを上げていける活動期間になればなと思います。

──ブラジル遠征の4試合は個人的にどんな印象でしたか?

世界トップレベルの相手とやれたことで、守備の強度や頭を使ってプレーするところなど、自分の足りないところや課題がわかりやすく出た大会でした。それをプラスに変えて、逆に自分の強みにしていけるようにやっていきたいと思っています。

──昨年のアジアカップで戦ったイランと、ブラジル遠征で戦ったイランでは違いを感じましたか?

自分たちが取り組んでいる今のボール回しの部分は、前回のイランとやった時と比べてもたくさん持てて、主導権を握りながらプレーできたと思います。ただ、そこに結果がついてこなかったので、本当に勝てれば最高でしたね。すごくポジティブな試合でしたし、イランもすごく嫌がっていた印象です。途中、マークが混乱しているシーンもつくれたので、それを続けていきながら、ゴールに迫るプレーをもっと増やしていければ勝つチャンスは増えていくと思います。

──4-0を軸にした戦術で金澤選手に求められているものは?

スピードを生かしたドリブルはもちろんですが、ドリブルだけではなく、裏に出ていくプレーやワンタッチ、ツータッチではたきながら、自分のモビリティを生かしてどんどん機動力を出していくことが求められていると思います。それをこの先、世界や、それこそ名古屋で活躍するためにも必要になってくると思うので、自分自身が成長できるチャンスでもあります。

──サイドで孤立して1対1を仕掛ける場面ではないところも求められるようになった。

この1年間、代表活動でいろんな国と戦ってきたなか、お互いに止まった状態の1対1の局面で、自分より20センチ以上も大きな相手と対峙するのはなかなか簡単ではありません。もちろん、それでも突破できることがベストですけど、難しい部分もあるので、ボールがないところでもどんどん裏を取っていくことで相手は嫌がる。マークする選手がつかまえにくくなるようなプレーをすることが、自分が生きていく道ではないかなと実感してます。

──そこを突き詰めると、1対1の強みをさらに生かせそうですね。

どっちもできるくらいになることで、相手はつかまえにくくなると思いますし、自分の良さをいろんなシーン、いろんなプレーで出していけるようにしていきたいです。

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名古屋の厳しさ、難しさを実感できている

──名古屋のことについても聞かせてください。クラブでの立ち位置をどのようにとらえていますか?

当然、もっともっと試合に出たいという気持ちが一番にあります。ただ、名古屋という環境では、試合以外の日常からレベルアップできますし、そういう意味ではいい毎日を過ごせていると思います。

──金澤選手も言うように、出場時間はまだ多くはないですよね。

さっき言ったように、プレーの幅をもっと広げないと。やっぱり、ドリブルだけではなかなか難しいと思いますし、ディフェンスやモビリティーなどで質の高いプレーができないと、名古屋で軸として出るのは難しいです。そういう意味では、本当に今、自分がさらに大きく成長できるチャンスだと思って、毎日いろんなことを意識しながらトレーニングしています。

──名古屋に入る前から、ある程度は想定していたことですか?

去年、立川アスレティックFCでやっていた時とは感覚も違いますし、もちろん厳しい世界だというのはわかっていました。それを実際に体感すると、最初の頃は厳しさや難しさを感じたのですが、移籍しないとわからなかったことでもあります。ずっと立川でやっていては感じることができなかったので、移籍して良かったと思っています。

──代表でもクラブでも、キャリアにとってもかなり重要な時期ですね。

成長できる“種”というか、代表でもクラブでも、そういうものをたくさん与えてもらっているので、それをモノにできるか。そうなれるように、頭を使ってやっていきたいと思います。

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