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【インタビュー】3500人の大観衆と“神試合”。北海道・水上玄太「感極まっちゃった」

俺ら、やればできるよね

──さっき室田選手にも話を聞いたんですけど、室田選手と関口選手が話してたりとか、チームの戦い方や営業的な部分も、チームの選手同士でいろんなことを話をしたんですよね。

そうですね。運営に関しては、あまり他の選手に負荷はかけないように、基本的には僕で処理しようと思ってはいますけど、協力してもらうことはお願いをしたりとか。逆に戦術的なところは、基本的に僕は触れないようにはしていたんですけど、今回はコミュニケーションを取って嵯峨(祐太)監督とも話をしました。僕たちも今までは踏み込みすぎないようにしてきたんですけど、改めてしっかり会話をして、若手や中堅にも伝えてやっていくっていうことが必要だよねって。

──監督が大枠を決定して、選手たちが細かい戦い方をアレンジするみたいなスタイルは、小野寺隆彦さんが監督の時からやってきてましたもんね。

今日はその頃に近かったのかなと思うし、そこにもっともっと若手が入ってもらって、できればよりいいのかなと思いました。

──具体的に戦術的にちょっとやり方変えたみたいなところは?

ディフェンスの距離をもっと詰めなきゃだめだよねということは、チームで共有しました。今日もできてないところはあったんですけど、試合をやりながら、ベンチに戻ってきた時とか、ロッカーでも話したりとかもして修正をしました。最近はセットの編成も少し変わったりもしながら、どれが今のベストなんだろうって試行錯誤しながらやってはいますね。

今日の試合は、僕が思ってるうちの選手たちのすべてというか、「俺ら、やればできるよね」って確信がもてる試合になりました。

結果が出てないと、若手は特に「自分たちはダメなのか」ってなりがちですけど、エスポラーダは、実際は全然下手じゃない。実力はあるけど、ちょっと勇気がなかったりやりきることができなくて、中途半端になるから、弱いチームになってしまうだけなんですよ。絶対こんな順位にいるチームではないし、そこはもっとみんな自覚してほしかったんですよね。祐希や優志がヒーローになりましたけど、全員がしっかり戦えた結果だと思います。

優志がいることで、守備は絶対安定すると思うんですよ。そこで我慢して我慢して、後半の裕太郎のゴールがあって、祐希のゴールがあって、相手が前がかりになってきたところで追加点を取って、これだよなって。とにかくいいきっかけになればいいなと思ってます。

誰もが経験できることじゃない

──数年前までは、お客さんをプレーの内容で魅了して、結果にもつなげていたエスポラーダが、ここ数年は下位が続いてしまっていますけど、水上GMとしてはどんなところに要因があると感じてますか? タレントはいるし、今日の試合を見ていても、こんなに低迷するチームじゃないと思うのですが。

もう本当、キタケンさんが言ったとおり下手な選手がいるわけじゃないし、もっとできる選手が多いと思っています。攻の祐希、守の優志で攻守にはタレントがいるので、そこを自分たちがサポートできるようにしていけば、絶対もっともっと良くなるだろうと。開幕から優志や(木村)優太が怪我をしてしまったり、アクシデントもありますけど、メンバーが揃わなくてもこの試合ができるっていうところは、もっともっと自信を持ってやればいいと思うんですよね。

──ただ、さっき室田選手と話していたのは、夜に練習をして仕事の負荷もあってプレーするのは、ベテランの選手になればなるほどきついと。

フットサルに集中できる環境になっているかといえばなっていないのは事実です。僕自身、ベテランとしても表向きで弱音は吐かないようにしているけど、きついなと思うことはあります。ただ、仮に「仕事もあってきついよね」って年上の選手が話をしたとして、若手も「そうですよね」って同調するじゃなくて、「じゃあ代わりに俺らが頑張ろう」って、できればなってほしい。若い子たちのためにももっと環境をよくしたい、よくしてあげなきゃというのは常に考えています。

──試合が終わったのは15時。今が16時半だから、この約1時間半、ファンサービスもやって、スポンサーさんとかと話して、今まだユニフォームのままで……。

疲弊しましたね(笑)。勝ったからまだよかったです。

──そうやって二足のわらじをして、試合の主催者でもあり、出演者でもある。その経験ってどうですか?

誰もが経験できることじゃないし、限られた人しかできないことを任せてもらえているので、ありがたいです。とりあえず全力でやるしかないですね。

 

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