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【第2節|記者会見/横浜vs湘南】2アシストも2試合無得点。ゴールに飢える横浜の“エース”堤優太「次の名古屋戦は、絶対に点を取る」

4日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1の第2節、 Y.S.C.C.横浜vs湘南ベルマーレが行われた。

立ち上がりから攻守が激しく入れ替わるなか、ホーム横浜は15分に先制され追いかける展開に。すると直後の16分、左サイドを突破した小林拓夢の折り返しが相手DFの背中に当たり、オウンゴールで追いつく。さらに17分、右キックインから安井嶺芽が巧みなシュート技術でネットを揺らし逆転に成功したものの、18分に失点し、2-2で試合を折り返した。

迎えた第2ピリオド、横浜は31分に勝ち越しを許し、終盤からパワープレーを開始。安井がゴレイロのユニフォームを着てピッチを動きながら相手のズレを狙っていくと、残り54秒、右の堤からのボールに中央・菅原健太が合わせ、土壇場での同点弾で3-3の引き分けに持ち込んだ。手に汗握るシーソーゲームのなか、ホーム横浜にとっては重要な勝ち点1をつかんだ試合となった。

試合後、鳥丸太作監督とキャプテン・堤優太が記者会見に出席した。

個人戦術のレベルアップが急務

●鳥丸太作監督|Y.S.C.C.横浜

──試合を振り返って。

すごく相手が強かったなという感想です。そのなかでも僕らのフットサルを見せられた部分もあったと思いますし、課題も見えました。相手が対抗してきたところをさらに上回る対抗策を考えないといけないなと感じましたね。いろいろな感想があってちょっとまとまらないですが、すごくいい試合だったなと。それを引き出してくれた選手たちを誇りに思うと同時に、彼らの成長が楽しみだと感じましたし、とにかくいい試合でした。

──第2ピリオドのスタートにセカンドセットを使ったと思いますが、ハーフタイムで何を話してどんな狙いがあったかを教えてください。

まずハーフタイムに伝えたことは、ディフェンスラインの調整ですね。内村(俊太)選手と堀内(迪弥)選手のラインの質がすごく高かったので、こちらが間延びした状態でプレスをかけてしまうと、少し後ろ気味に相手を追いかけるような形になってしまうので、そこをコンパクトにしようと。あとは矢澤(大夢)を使ったゴールキーパー攻撃の時に、前進することがなかなか難しい相手だったのでそこの有効性と少し細かい配置のところを話しました。

第2ピリオドにメンバーを変えた意図は、セカンドセットは6人で回すことが多いので、そこの体力的な部分もありますし、今日のゲームで得点も生まれていたこと、あとは相手が内村選手と堀内選手のセットを僕らのファーストセットに当てたいんだろうなということが感触としてあったので、その狙いを少し壊したいと思っていました。相性を見て、よければそのメンバーで引っ張るし、悪かったらファーストセットに戻そうかなという狙いを持ってあのような選択をしました。

──その狙いに対し湘南もメンバーを交代してきました。試したかったことや思いどおりにならなかった部分はありましたか?

やっぱり代えてきたなっていうところで、相手の狙いを確信できたのは大きかったです。そのままセカンドセットを引っ張りながら相手の嫌がることを続けて、もう1点取りたいなと考えていました。

──今日感じた課題というのは具体的には?

縦にパスを出そうとするとディフェンスが邪魔してくるような、いわゆる「縦切り」が相手の対抗策だったと思いますが、それに対してはいつもであれば堤が斜めにコートを横断するようなパスを出します。ただ、この試合は菅原と相手の内村選手のマッチアップが行われたことで、おそらくそのパスも、有効的だったのは1、2本ぐらい。そういった(対策を取られた)時の攻撃の起点になっている選手の工夫とか、あとは選手全員に言えることですが単純な個人戦術のレベルアップですね。フィットネスも含めて、体がもう少しレベルアップすることで改善されるのかなと。もちろんグループでの連動での改善策もありますが、一番最初に取り組むのは個人戦術の部分かなと思います。

──試合とは少し関係ないですが、ハーフタイムに会場内でマイクを持って監督から一言コメントを話していました。クラブとして新しい取り組みなんでしょうか。

そうですね。僕も実はちょっとびっくりして(笑)、何を話したのかあまり覚えてないですが、前半も盛り上がるような終わり方でしたし、相手は強いし、これはいいゲームになっているなと感じたことをそのまま、「楽しんでください」と伝えただけになりました。少しでも興味を持ってもらえる要素になるのであれば続けていければいいですね。展開にもよりますが、選手から聞いたりしても面白いと思います。

──ホーム開幕戦で「お見送り」も復活しました。すごく良い雰囲気でしたが、久しぶりに試合後にファン・サポーターと触れ合い、感じたことを教えてください。

本当に久しぶりだなという感覚でした。どれぐらい前になるかは忘れてしましたが、自分がバルドラール浦安で選手をやっていた時はあの光景は当たり前で、Fリーグに戻ってきた時はコロナの影響でもうなくなってしまっていました。やはり生の声というか、「良かったね」「惜しかったね」という言葉を聞くことが活力につながりますし、逆にやっぱり勝ちたかったなっていう気持ちも出てきましたね。

──クラブ最多の入場者数ということで、ホーム側が追いついて負けないで終わったことは観客のみなさんにもいい印象を残したんじゃないかと思います。来てくださった方がまた見に行きたいと思うような、今シーズンの横浜の“売り”を教えてください。

前節も伝えさせてもらいましたが、僕らのコンセプトは選手も楽しめて、観客の方も楽しめるようなフットサルを目指しています。ボールを持ちながら優位性をつくって保っていくということ。この特徴は、かなり多くの人が好きなスタイルで、これを続けることで選手を成長させると思っています。フットサルは攻撃のバリエーションが大事だと思いますし、ワンパターンだと相手が対抗してきてうちの良さがなくなってしまうので、攻撃の新しいアイデアやバリエーションがどんどん増えていくところは、ぜひ見ていただきたいです。加えて、プレーの強度やスピード、正確さですね。そこのレベルも上がっていく様子は、何試合も見ていくうちに感じていただけるとうれしいです。

無得点は大きな課題。次こそ点を取る

●堤優太|Y.S.C.C.横浜

──試合を振り返って。

監督が話したとおり、自分たちの良さを出せましたし、湘南の良さも出た試合でした。武道館でクラブ最多となる観客が詰めかけてくれたなかでいいゲームができて、フットサルのファンを増やしたり、競技のレベルを上げたりするためにも、いい試合ができたのかなと。僕らが目指すタイトルを取るという点では、最後は良く言えば負けなかったとも言えますし、悪く言えば勝ち点1しか取れなかった。次の1週間で切り替えて名古屋戦に絶対勝つことを目指して戦っていきたいと思います。

──今日は山﨑(歩夢)選手がマークについていましたが、湘南に限らず堤選手を警戒し、対策してくるチームが増えてきていると思います。どう受け止めて、どう回避していきたいですか?

僕に対してマンツーマンディフェンスをするために準備してくるチームも多くなってきて、そこへの対策は、一緒のセットでプレーしている安井選手と「ボールをもらう前の動きをもう少し増やしていこう」という話をよくしています。相手が近ければ裏を取る動きを増やして、そこでもらえなかった時には止まって足元でもらうことをすごく意識しています。マークから1メートル離れられたらボールを受けられる自信はあるので、そこからまた個人戦術として、ドリブルで抜いてシュートを打ったり、菅原選手とコンビネーションという部分でこの2試合で出せていないものを、しっかり発揮していきたいです。個人としてまだ無得点ということに大きな課題を感じているので、次の試合は絶対点を取りたいです。

──ホーム開幕戦で「お見送り」も復活しました。すごく良い雰囲気でしたが、久しぶりに試合後にファン・サポーターと触れ合い、感じたことを教えてください。

「元気をもらいました」「また見に行きます」といううれしい声もいただけましたし、今日、初めて来てくれた方にも来ていただいて、ファン・サポーターと選手と一緒に、フットサルを盛り上げていきたいなと改めて感じました。

──今シーズンの横浜の“売り”を堤選手からも教えてください

間違いなく多くのお客さんに試合を見ていただけることは、非常にうれしく思います。

クオリティとしては、ボール保持はすごく良くなっていますが、4枚での崩しのところや相手コートでの迫力はまだまだ出せていないと思うので、チーム全体としてもっと攻撃力をアップできるように日頃の練習からもっと頑張っていきたいです。チームの一体感も昨シーズンを超えてかなり強固になっているので、そこをぜひ、来てくれたみなさんにも見ていただいて、また来たいと思ってもらえるようなフットサルをどんどん体現していきたいです。

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