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【金沢ポート】松平健太、山本勝也ら避難所を訪問 炊き出しと卓球交流会を実施

卓球は、ちょっとした気晴らしである。
それが今回ほど嬉しかったことはない。

15日、金沢ポートは松平健太、山本勝也、監督の西東輝らが、現在も1.5次避難場所として活用されている金沢市のいしかわ総合スポーツセンターを訪れ、避難生活が続く約110人の入居者に炊き出しの提供や、卓球交流会を実施した。


写真:入居者に提供された豚汁/提供:金沢ポート

山本勝也(金沢ポート)
写真:金沢市の避難所で炊き出しを行う山本勝也(金沢ポート)/提供:金沢ポート

避難所に卓球が必要なのかという葛藤

事前に下見と打ち合わせをした際には、正直、避難所で選手のエキシビションを見せたり交流をすることが、避難生活が続く入居者の方々にとって必要なものかどうか全く想像できなかった。「私たちは炊き出しだけでも構わないので、卓球をするかどうかは当日現地判断にしましょう」とスタッフの方と話していた。

この場所は、金沢ポートが2023年11月4.5日とホームマッチを行った会場だ。
あのとき「広い」と感じたメインアリーナは、いまは入居者の方々が暮らすテントが整然と並び、憩いの場も設けられ、十分な1.5次避難所に様変わりしていた。トイレやシャワー、暖房設備も完備されたこの体育館は、確かに避難場所として活用すべきだ。


写真:2023年11月ホームマッチを開催した際のいしかわ総合スポーツセンター/提供:金沢ポート

ずっと卓球台の使用は続いた

避難所中央の憩いの場に卓球台を広げると、入居者の方が少しずつ集まってきてくれた。
選手たちの心地よいラリーのリズムの音にも導かれて、多くのボランティアスタッフの方たちも足を止めて、見入る。


写真:卓球交流会を行う金沢ポートのメンバー/提供:金沢ポート

「運動にもなりますので、どうぞ」と、選手とのラリーを促すと、最初は遠慮がちだったものの、やがて順番待ちになった。


写真:選手とのラリーを楽しむ避難所入居者/提供:金沢ポート

「30年ぶりに卓球したよ」「私なんて70年ぶり」「けっこうサマになってたじゃない」「選手の人が良いところに返してくれるから」

選手が炊き出し準備のため台を離れた後も、入居者同士、スタッフと入居者同士でずっと卓球台の使用は続いていた。

改めて、卓球の持つ魅力を私たち自身が教わる気持ちだった。


写真:卓球経験のある入居者も/提供:金沢ポート

ボランティアスタッフに松平健太選手の県内中学時代の同級生がいたり、七尾市の松平スポーツに通っていたという穴水地域からの入居者から声をかけられたり、地域ゆかりの選手が訪問することの大切さも思った。

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