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最高の一瞬『普段撮れない位置からの100m_ウサイン・ボルト(陸上)』

2012年のロンドンオリンピックの男子100m決勝の写真です。

このレースの前に、室伏広治選手のハンマー投げの競技が始まるということで、トラックの中に入れてもらっていました。そうしたら100mが始まってしまった。係の人から動くなと言われてしまい、レースを横から撮ることになりました。

ただ、幸か不幸か、普段撮れない場所から撮ったので、思い切りはまった感じがある写真になりました。

ウサイン・ボルト選手が勝つ確信はありました。走りのスピード感を出したかったので、ちょっとシャッタースピードを落として撮りました。

これは80~90mくらいの地点だと思いますが、この時点で体2つ分くらい抜けているのがわかり、ボルト選手の強さを表現することができたと思います。

彼は最後は流して走ったりすることが多いので、こうした真剣な顔はなかなか撮れません。また横からのカットは選手同士が被るケースもありますが、この時はうまくバラけていました。

▼岸本勉(きしもと・つとむ)

1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて14大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。2015年FINA世界水泳選手権カザン大会より、オフィシャルFINAフォトグラファーを担当。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
Instagram:@picsport_japan

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