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「内緒」の練習実り馬場咲希が『66』で2位に浮上 トップ合格への意識は「あまりない(笑)」

馬場咲希は「66」と爆発。トップ合格へ2位に浮上(撮影:福田文平)

<JLPGA 最終プロテスト 3日目◇2日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6419ヤード・パー72>
 
前日に続いて風が吹いたコースで、アマチュアの馬場咲希(代々木高3年)が、その力を見せつけた。奪ったバーディは8つ(2ボギー)。初日はパッティング、2日目はグリーン周りのアプローチに苦しむなど、なかなかかみ合わないゴルフが続いたが、最終日を前にトータル10アンダーの2位とトップ合格も見える位置まで浮上した。

セカンドショットがベタピンについた1番パー4の“おはようバーディ”で、文字通り目が覚めた。2番パー5は3番ウッドの2打目をグリーン手前まで一気に運ぶと、23ヤードのアプローチをお先の距離につけてバーディ。さらに3番パー3も4番アイアンで放ったティショットを4メートルにつけ、いきなり3連続でスコアを伸ばした。
 
「きのうは『やることは変わらない』といいましたが、そういう感じでプレーして、1つでも伸ばそうと意識してやっていました。思いのほかよかったです」。そこからもグリーン上でチャンスをしっかりとものにするなど、2日目終了時点で14位タイだった順位をグングンと上げていった。
 
2番では、前日に嫌なイメージが残ったまま終わったアプローチでバーディを奪ったが、それも調整の賜物といえる。前日のラウンド後の練習で、「これがいけなかったかな」と思い当たる節を修正。それを試したら、グッとイメージがよくなったことを明かす。気になる内容については「内緒です(笑)」と煙に巻いたが、この修正力も18歳の強さのひとつといえる。
 
先月20日まで受けていた来季の米国女子ツアー出場権をかけた2次予選会(フロリダ州)でも、初日、2日目を「73」のオーバーパーで終える苦しい前半戦だった。ただ3日目スタート時は68位タイと、40位タイまでに設定された通過ラインの下にいたが、3日目に爆発。「66」をたたき出し、一気に19位タイまで浮上していた。この時も2日目終了後の練習で、キャディを務めていた坂詰和久コーチとも相談しながら、やはり「内緒」の練習を行い、それを結果につなげていた。
 
この岡山では合格圏内にこそずっといったものの、なかなかビッグスコアが出ずにモヤモヤした2日間だったが、「この3日間はやろうとしたことはできている」と上昇への手ごたえも感じ取ることはできていた。3日目終了時点のカットラインは『4アンダー』。そこまでの貯金を作ることにも成功した。ただ本人は「(気持ちが)楽にはならない」と笑う。あすもとにかく自分のゴルフを貫くつもりだ。
 
ラウンド後も普段と変わらない練習を行い、最終決戦前の調整とした。トップ合格への意識について聞かれると「あまりないですね」とキッパリ。「いい結果で終われたらいいですね」。昨年8月の「全米女子アマ」覇者は、どんな形でも合格ラインの20位タイ以内に入り、あすプロへの第一歩を踏み出すことだけを考える。(文・間宮輝憲)

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