• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • スコッティ・キャメロン『スーパーセレクト』シリーズ、3月24日デビュー【打ってみた】

スコッティ・キャメロン『スーパーセレクト』シリーズ、3月24日デビュー【打ってみた】

アクシネットジャパンインクが、スコッティ・キャメロンの新商品『スーパーセレクト』シリーズの発売を正式発表した。
 
「マスタークラフトマンのスコッティ・キャメロンは、トッププレーヤーたちからのフィードバックをもとに、優れたパターデザインの開発を追究し続けています。今回誕生した『SUPER SELECT』は、ブレードパターとミッドマレットパターのデザインを進化させ、新たなミーリング方法、改良されたネックデザイン、洗練されたシェイプ、進化したマルチマテリアル構造、そして最先端の重量配分を備え、これまでのセレクトパターを超えるプロダクトへと進化を遂げました。

打音と打感を新たなレベルに引き上げるNEW【デュアルミルド】フェーステクノロジーを採用。これまでに高い評価を受けたディープミルドパターのソフトな打感に、近年展開してきたミッドミルドパターのフィードバック、安定性とボールの転がりを組み合わせた技術で、これまでで最も安定したフェースを実現しています。また、ツアープロトタイプから受け継いだNEW【アイビーム】ネックデザインを採用し、ヘッドのトゥとヒールへの重量移動も叶えています」(同社)
 
■注目は『+』のやや幅広ブレード

新モデルうち、気になるのは『+』と付くモデルだろう。3月24日発売の第一弾として発売されるのは主にブレード型6機種で、①ニューポート、②ニューポート+、③ニューポート2、④ニューポート2+、⑤ニューポート2.5+、⑥スクエアバック2の6モデルとなる。

Newport Plus、Newport 2 Plus、Newport 2.5 Plusは、従来のブレードよりもわずかに広い幅を持つ新しいプロファイルでデザインされています。その大きさは、従来のブレードモデルとSquareback 2のようなワイドフランジモデルとの中間のサイズです。アドレス時はブレードのような見た目のまま、高い慣性モーメントを発揮。自信に満ちたセットアップを可能にします」(同)
 
5月末にはミッドマレットの⑦ファストバック1.5、⑧デルマー、⑨GOLO 6と⑩GOLO 6.5の計10機種が発売予定となる。ミッドマレットには大きめのヘッド形状に適した、断面が縦長のNEW ピストレロ・プラス・グリップを採用している。スコッティは新作の注目点についてこう話している。

「2023『スーパーセレクト』シリーズの鍵となるのが、新しい『プラス』モデルですね。昨年ツアーで紹介し、さらにこの新しい高MOIのブレードデザインをアピールするために、いくつかの限定発売モデルとして作り上げました。今回、最も人気のあるデザインに3つの新しい『プラス』のオプションが加わりました。さらに、GOLOの名前と形状を新しいサイズで復活させています。
 
おなじみのNewport, Newport 2, Squareback 2, Fastback 1.5, Del Marには、ディープミルの打感とミッドミルの全体均一性を兼ね備えた、素晴らしい打感のため新デュアルミルを採用。またツアープロのパターに着想を得て新しいアイビームネックを導入し、仕上げとグラフィックに様々な外観のアップグレードを加え『スーパーセレクト』の名に恥じないよう、あらゆる工夫を凝らしています」(スコッティ・キャメロン)
 
■なぜトップ選手はキャメロンなのか?

国内ツアーのサポートをする澤岩男氏にも話を聞くと、「今回のデュアルミルフェースは、本当に硬すぎず柔らかすぎない“ちょうどいい”打感なんですよ」と言う。グリーンスピードが速くて繊細なタッチが要求される選手にとって、同じような削り出しパターもある中「キャメロンの打感は詰まって分厚い。今回のミーリングのちょうど良さも打つと実感できるはず」。そこで記者も本命の『ニューポート2+』を試してみた。

日本人選手の影響もあるという、やや幅広ブレードは確かに安心感が幾分増して新鮮。『プロV1』を打つと、「コッ」という低めに響く打球音がソフトさの中にしっかり押し返すフィールで、繊細に出球のスピードを作れる感じ。樹脂インサートのモノより遥かに好みなのは間違いないが、澤氏によれば「インサートの繋ぎ目に当たるミスを気にする選手も実はいます」。繊細な選手にはこの打感と音が絶大なる武器ということだ。

■キャメロンのお手本はタイガー!

もう一つ、澤氏に指摘されたのは、「タイガーやジャスティン・トーマスのように、胸を張って構えて」ということ。「キャメロンを好む選手に限らず、トップ選手は7番アイアンを構えた時と似ているというか、胸を張ったアスリート・ポスチャーを取っています。これなら、お尻や腰回りと下半身が安定するので、背中など大きな筋肉を動力源にして、手先のエラーを減らせて再現性が増します」(澤氏)

記者はせっかく【トウハング】が付いたブレードパターなのに、上から覗き込んで縮こまっていた。正しくはタイガーを例に「目の真下より外側に球を置き、ショットに近い構えを取ること」。すると、背中や肩の大きな筋肉主導になり安定感が急激に増した。これまで「カッコいいけど入らない…」とブレードを手にする度に悩んだきたが、アスリート・ポスチャーを馴染ませれば、本当にキャメロンパターを“親友”と呼べる日が訪れそうだ。

関連記事