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金谷拓実は惜敗も「悔いはない」 賞金ランク3位で念願の欧州ツアー切符獲得

賞金ランキング3位に入った金谷拓実。欧州ツアーでの勝利に闘志を燃やしている(撮影:鈴木祥)

<ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日◇3日◇東京よみうりCC(東京都)◇7023ヤード・パー70>

最終組の1つ前からスタートし、首位との2打差を追いかけた金谷拓実。前半こそ耐えるゴルフとなったが、後半で3バーディを奪って一時は首位タイに浮上した。だが、蝉川泰果に逃げ切られ、惜しくも2位タイで今季を終えた。

前半1番でバーディを奪うものの、2番ボギーで振り出しに。4番で再びボギーを打つも、5番ですぐさまバーディを取り返すなど粘りのゴルフを展開。首位の蝉川がスコアを伸ばす中、じっと反撃の時を待った。

すると、後半13番でバーディ奪取し、15番、17番でもバーディ。この時点で首位タイに浮上した。難関の最終18番でも1ピン左にナイスオン。決めれば単独トップに立つという一打は、惜しくもカップを逸れてパーに。プレーオフに望みを託して最終組の結果を待ったが、17番のバーディが決め手となった蝉川の前に敗れた。「最後のパットを決めたかったというのはありますけど、こういった経験がモチベーションになると思います」とこの経験を糧にしていく。

「パッティングもそうだし、簡単なアプローチもミスしてしまった。そういう所でセーブできていたら、もうちょっとチャンスはあったと思います」とV逸の要因を分析。それでも「最後まで諦めずにプレーした結果なので悔いはない。本当に頑張ったと思う」。すがすがしい表情で自身をねぎらった。

今季は2勝を挙げて賞金ランキング3位(1億4116万2332円)に入り、2023-24シーズンのDPワールド(欧州)ツアー出場権を獲得した。2022年には欧州ツアーをはじめとした海外の試合へ積極的に参戦したが、思うような結果を残せなかった。それだけに、熱望していた“再挑戦の権利”をつかんだシーズンを「優勝もできたので良かった」と充実した表情で振り返った。

今季、し烈な賞金王争いを演じた中島の存在については、「中島選手と争えたのはすごくうれしかった。アマチュアのころからずっと一緒に行動していた選手。彼の強さを今シーズンはたくさん見せてもらったし、このオフでしっかりまた練習して、来年ヨーロッパで勝てるように頑張りたい」。

その中島はこのあと、米下部コーン・フェリーツアーの最終予選会(12月14~17日、米・フロリダ州TPCソーグラス)に挑戦する。賞金王争いで切磋琢磨した二人は、海外の舞台でも互いを高め合っていく。(文・齊藤啓介)

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