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「勝てなかったことがすごく悔しい」 畑岡奈紗がHGV社のイベント会場で振り返った“2023年”

畑岡奈紗がアンバサダーを務めるヒルトングランドバケーションズのイベントに参加。2023年シーズンを振り返った(撮影:ALBA)

米国女子ツアー通算6勝の畑岡奈紗が、地元・茨城県で今季を振り返った。24日(金)にはPGM⽯岡ゴルフクラブで行われた『Hilton Grand Vacations Cup』に参加。今年度からリゾート運営などを手がけるヒルトングランドバケーションズ(HGV)のブランドアンバサダーを務めている縁で、“ホステスプロ”としてイベントを盛り上げた。

19日までフロリダ州でシーズン最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」を戦い、帰国したのは23日の夕方。それでも「帰ってくる分には(疲れは)大丈夫です。夕方頑張って起きていれば(笑)」と、多少の時差ボケはあるものの、元気いっぱいにゲストとの交流を楽しんだ。「テレビでいつも応援してくださっている方もいてうれしかった。朝の練習場で『飛距離を伸ばすには?』とか、すごくコアな質問をしてもらったり、ゴルフ熱心な方が多いんだなと思いました」。いいリラックスタイムになった。

そしてその会場では、未勝利に終わった今シーズンの話も。やはりまず胸に去来するのは「勝てなかったことがすごく悔しい。最後もチャンスはありましたけど…」という点。最終的に2位で終わったものの、CME-でも初日から3日目まで首位に立ち、年間女王戴冠への期待も抱かせた。また7月の「全米女子オープン」(4位)、「エビアン選手権」(3位)と悲願のメジャー制覇に近づく活躍もあった一年だ。

「年間最低でも1勝、というのは毎年の目標。ただ優勝争いも何回かできて、特にメジャーでの優勝争いは、自分でも(メジャー制覇へ)近いところまで行けたという感覚がある。来年以降、必ずチャンスをつかめるように、このオフも頑張りたいです」。今年の勝ち切れなかったという思いが、そのまま来年の原動力になる。

そう言って前を向くことができるのは、やはりしっかりとした“手ごたえ”があってこそ。特に今年の終盤戦は、昨年の秋から取り組んできたスイング改造で一定の成果を感じ取ることができた。「シーズン最後になって、試合中にもできるようになってきました。スイングを変えると、どうしても年単位になってくる。去年の秋口は難しい時間も過ごしてきましたが、今年のアジアシリーズくらいからは感触もいい。もっと磨いていければ」。長年替えてこなかったクラブ面など、大胆チェンジを施し臨んだシーズンもこれで終わり。ここから、さらなる“成熟度”を求めていく。

それに向け、今年のオフはこれまでに鍛えてきた筋力をもとに、体全体のスピード、キレを増すためのトレーニングも継続。効率のいいスイング作りが、さらに発展していきそう。そのなかで1年間を戦い抜く体作りもしていくことになる。そしてドロー、フェードともに安定したショットを打つための体の動きを、徹底して自らに叩き込んでいくことも。そのひとつひとつが、次の勝利に結びつく「自信」になる。

2024年シーズンも、HGV社が冠スポンサーを務め、過去2年間の優勝者しか出場できない「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(来年1月18~21日、フロリダ州・レイクノナG&CC)から始まる。ホステス大会ということに加え、米国で拠点にしているコースとあって、その思いは強い。

「今年勝てなかったので、再来年の(出場)資格がない。来年、絶対にどこかで勝たないといけないと思っている。限られた選手しか出られない大会。チャンスをつかめるようにしたいです」

年が明けると、パリ五輪への出場争いもいよいよ本格化してくる。21年に行われた東京五輪は9位と悔しい思いもしただけに、「チャンスがあれば出たい」と再び日の丸も目指していく。さまざまな“覚悟”を形にするため、今年もしっかりと汗をかく冬になりそうだ。(文・間宮輝憲)

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