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暴風雨に見舞われたペブルビーチは順延 マンデーフィニッシュも危うい状況?

荒天のためペブルビーチ大会は順延となった(撮影:GettyImages)

<AT&Tペブルビーチ・プロアマ 4日目◇4日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6972ヤード・パー72>

夜中から暴風雨に見舞われたペブルビーチ。早朝にはスタートが遅れると選手に通達されたが、現地時間午前9時30分頃、PGAツアーは最終ラウンドの月曜日持ち越しを決めた。

「雨は今後弱まる予報だが、暴風はさらにひどくなるため安全を考慮して、第4ラウンドの開催を月曜に延期する。最終ラウンドは午前8時〜10時25分に1番と10番からスタートする」と発表された。

早朝から時速30〜40マイル、風速にして毎秒13〜16m、時折25mを超える突風が吹き、コースや周辺の道では大きな糸杉の木が何本も倒れて道が寸断された。海からの吹きつける風で18番はフェアウェイまで大きな波しぶきが打ち付けた。

PGAツアーのチーフレフェリーを務めるゲーリー・ヤング氏は第3ラウンド終了後に会見し、「PGAツアーには72ホールをプレーするためにはすべての努力をするという規定がある。それはマンデーフィニッシュも含まれる」と話した。

ただし、月曜日に最終ラウンドを行うためには、少なくともスタート時点で月曜中に大会が終了できると分かっていることが必須。つまり今大会の場合は午前10時15分にはスタートしなければならない。月曜の午前は小雨が残る予報で、すでに多くの雨が降り続いたコースを整備できるかが重要な問題となる。

今大会は「シグネチャー・イベント」のシーズン2戦目で、賞金総額は2000万ドル(約29億円)、優勝賞金は360万ドル(約5億3000万円)と高額だ。「大会にふさわしいコンディションに整えることがとても重要だ」とヤング氏はつけ加えた。

月曜の朝のコンディション次第では、54ホールに短縮される可能性を示唆。一方でPGAツアーの規定によると、月曜に最終ラウンドがスタートして出場選手の半分以上が競技を終えた場合、その後に天候など何らかの理由でプレーが中断しても「火曜日まで持ち越す」ことになるという。

ペブルビーチは米カリフォルニア州サンフランシスコから南へ約180キロ。モントレー半島先端に位置する。あざらしやラッコ、大糸杉など自然に恵まれた風光明媚な半島だが、過去には何度も悪天候に見舞われた。もしマンデーフィニッシュとなれば、ジャスティン・ローズ(イングランド)が制した昨年から2大会連続となる。

大嵐だった1996年は第2ラウンド後に大会が中止。98年大会は第2ラウンド終了後に悪天候で中止されたが、8月に第3ラウンドが行われ54ホールで競技が成立した。そのときはフィル・ミケルソン(米国)が優勝したが、タイガー・ウッズ(米国)は日程が合わず大会には戻れなかった。

日本勢でただ一人出場している松山英樹は現在トータルイーブンパーで71位タイ、第3ラウンドで「60」をマークしたウィンダム・クラーク(米国)がトータル17アンダーでトップに立っている。(文・武川玲子=米国在住)

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