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目標は「オリンピックに出たい!」 高校3年生の清本美波が驚きの独走でトップ合格

ぶっちぎりのトップ合格を果たした清本美波(撮影:福田文平)

<JLPGA 最終プロテスト 最終日◇3日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6419ヤード・パー72>
 
「こんなことになるなんて」。驚いたような表情で、“トップ合格”の感想を話したのは、2位に5打差をつけトータル17アンダーで4日間を終えた高校3年生の清本美波(誉高)だ。

「緊張はしました」。ただ1打差の首位からスタートすると、前半から「パターは入る、ショットもいいところに打てると思えました」というゾーン状態に入った。2メートルを沈めた4番から5連続バーディ。7番こそ8メートルを沈めたものだが、それ以外は1~3メートル以内のチャンスを生かし、独走状態で最後まで駆け抜けた。
 
愛知県出身の清本は、6歳からゴルフを開始。プロテスト初受験となる今年は「中部ジュニア選手権」を制した。さらに「日本女子オープン」などレギュラーツアーにも3試合に出場している。身長は153センチと小柄で、日頃スイングなどのお手本にしているのは「古江彩佳」だと話す。その日本女子オープンの練習ラウンドでは、「緊張」のなか、古江と一緒にプレーする経験も。結果的に予選落ちしたが「この試合は大きかった。リズムも早くなって、スコアばかり意識してしまった」と苦い経験を、合格への糧にした。
 
トップ合格者の特権として、来季のツアー出場権をかけたQT(予選会)の1次が免除され、いきなり最終から出場できる。ここで上位に入れば、レギュラーツアーでのプロデビューが確定するため、大きな権利ともいえる。本人も「チャンスですね」と狙っていく。アイアンショットの精度を武器に、ツアーで戦う。
 
2位の馬場咲希(代々木高)ら、今回のテストでは清本含め5人の高校生が合格をつかみとった。「みんなよりも上にいけるように。これで満足せず進化したい」。ジュニア時代から切磋琢磨してきたライバルたちから得られる刺激も力に、活躍を誓う。
 
目標を聞かれた他のルーキーたちが初優勝、女王などと答えるなか、清本が掲げたのは「オリンピックに出たい」。その理由については「どの競技でも注目される大会だから」と答える。取材の最後も「オリンピック選手になりたいです!」と繰り返すほど、その思いは熱い。18歳は輝かしいスポーツの祭典を、ツアーで活躍するためのモチベーションにする。(文・間宮輝憲)

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