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「天才ですね(笑)」 西村優菜が渋野日向子との練ランで実感した“古江彩佳Vのすごさ”

西村優菜が上位進出を狙う(撮影:福田文平)

<フリードグループ・スコティッシュ女子オープン 事前情報◇1日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>

会話を交わすたびに、笑い声があがる。火曜日に渋野日向子とともに18ホールの練習ラウンドを行った西村優菜は、大事なリンクスでの試合に備えるなかでも楽しく準備を進めることができた。

大雨が降った前日もコースに入り、すべてのホールを歩いてチェック。そこで水分を含んだことによりグリーンがやわらかく、スピードも遅くなっていることを確認した。それだけでなく「すごく(グリーンは)アンジュレーションもあって難しいですね」と警戒を強める。

この2日間では、コースを知ること以外の収穫も得た。リンクスとあって、風は勝負を左右するひとつの要因になる。月曜日は強風のなかコースチェックを行ったが、翌日は一転、穏やかな天候となったことで、その“表情”がガラリと変わった。

「きのうは(グリーンの狙いどころが)センターだと思ったホールが、きょうは意外といける(ピンを攻められる)じゃんって思ったりもした。天候によってマネジメントを変えないといけない」。プロアマに出場しない開幕前日は練習場で過ごすことがメインになるため、貴重な36ホールといえる。

ここは昨年、同学年で日ごろから仲のいい古江彩佳が米国ツアー初優勝を挙げたコースでもある。最終日に「62」をマークする脅威の逆転劇だったが、実際にそこでプレーした西村は、改めてそのすごさを実感することに。「回ってみて『このコースでそんなスコア出る?』って感じでした。天才ですね(笑)。どうやったら10アンダーも出るんだろう」。当時は「AIG女子オープン」(全英)へ向けての練習でコースにいたため、映像は見られず速報をチェックするのが精いっぱい。1年後に心から驚かされることになった。

現在、154.926ptでポイントレースの92位にいる西村にとって、来週のAIG女子オープン後に行われる第2回リシャッフルに向けても、ここが正念場となる。終盤戦の出場権を確保するためにも、現時点で202.335ptとなっている80位のラインを越える必要がある。

そんななか、先週の時点で出場権を確保できていなかった来週の全英に無事エントリーできたのは大きい。もしこのまま出場を決められなかったら、7日(月)に行わる予選会への出場も覚悟していた。「とりあえず出られることになってよかった。予選会からだと、すごく厳しかったし、そこはラッキーですね」。とはいえ、まずは「ここで4日間やらないと意味がないので、そこに集中したい」と目の前のことだけを考える。

「きょうみたいな天気なら伸ばしたいし、きのうみたいであればイーブンパーでも上出来。あまりスコアを意識せず、(天候に応じての)マネジメントを考えたいです」。先週、予選落ちを喫した「エビアン選手権」ではショットが荒れてしまったため、その修正も急務になる。スコットランドでのプレーでは「寒いのが嫌」と、ここも大敵になる。たくさん持ち込んだカイロなどを駆使して、万全の状態でプレーすることも心掛けていく。(文・間宮輝憲)

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