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「調子の悪いときは汗をかいて体をリセット」レジェンズツアー初戦を振り返る【原田香里のゴルフ未来会議】

レジェンズツアー初戦「太陽生命 元気・長生きカップ」に出場した原田香里【撮影:米山聡明】

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。以前お話ししたように、先週はレジェンズツアーのシーズン初戦、「太陽生命 元気・長生きカップ」に参戦してきました。レジェンズツアーは、45歳以上の選手が出場できる女子シニアの試合です。今回、会場に行って私が最初に感じたことは「レジェンズツアーも若い人が増えたなぁ」ということでした。

JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)理事在職中は試合に出ていなかったので、レジェンズ参戦が遅くなった私ですが、考えてみれば私は現在56歳。レジェンズツアーに出られる年齢になってから、もう10年以上が経っています。
 
つまり、10歳以上若い選手たちがすでにレジェンズ世代となっているのです。そりゃあ若いと感じて当たり前ですよね(笑)。
 
試合そのものは、調子が悪くて大変でした。前週、大先輩が大会会長を務める「岡本綾子カップ」という試合に出たときは、いい感じでプレーできていました。ところが、「太陽生命 元気・長生きカップ」では、ショットの調子が上がってこなかったのです。
 
しかも「トップの位置ってどこだったっけ? バックスイングってどう上げるんだっけ?」という超基本的なことがわからなくなるという状態に急に陥ってしまって、クラブを振るのが怖くなったのです。ずっと「気持ち悪い」ままプレーしていました。
 
ショットの不調からパットの調子も悪くなり、何もかも恐る恐る打つ感じの2日間になってしまいました。
 
練習が足りなかった、と言ってしまえばそれまでなのですが、ようやくナイスショットができたのは最終日、最終ホールでのこと。試行錯誤を繰り返しながらプレーして、やっと一つのヒントを得てやってみたのです。「左手の感覚があまりないな。もしかして右ばかりで打ってる?」と思って左手を意識して打ったところ、やっといい球が出たのですが、もうそれが最後のホール。そのまま終わりでした。
 
結果は2日間で通算7オーバー。優勝した福嶋浩子さんとは16打差の53位タイ。賞金がもらえる順位にも1打足りず、残念な結果になってしまったので、次の試合、レジェンズツアー第2戦「ボンドカップ」(5月31~6月1日・三重・近鉄賢島CC)に向けて修正します。
 
長い間ゴルフをしていると、こうした経験も初めてのことではありません。ただ若い頃には、体のケアをしてトレーニングをして練習して、とフルコースで修正したものです。けれども、年齢を重ねた今では対処の仕方がまた違います。
 
練習することは必要ですが、それ以前にまず、体を整えたほうがいい、というのが経験から学んだ私のスタイルです。スイングはもちろん大事ですが、まず汗をかいて体中の血液を循環させることからすべてが始まる、と思うのです。
 
若い頃から、疲れているときほど、汗をかくことが大事だと思っていた私だから導き出した方法かもしれません。長い間かけて体に染みついたスイングと理論を変えるようなことをするのではなく、体を整え、いろいろなことをリセットしてから練習しようと思います。
 
まずは体を整える基本中の基本、ウォーキングから。できればジョギングもして、汗をかき、血液の巡りをよくして新たな気持ちでゴルフと向き合いたいと思います。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部にで腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。

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