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「お願いします! 協会の方!(笑)」甲子園より長い一日…上田桃子が暑さ対策に嘆き

上田桃子も異常な暑さにゲンナリ…(撮影:福田文平)

<ニトリレディス 2日目◇25日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6695ヤード・パー72>

トータル6アンダーの暫定首位タイで予選ラウンドを終えた上田桃子は、取材が始まるやいなや、「なんかちょっと、お願いします! 協会の方!(笑)」と、選手を代表して物申した。

その内容は、「甲子園でもいろいろ(暑さ)対策がされているけど、それよりも長いので、ゴルフって。自分たちは日傘を差したり、氷のうがあったりするけど、キャディさんとかすごい心配になりました」というもの。第1ラウンドが悪天候で順延になり、この日上田の組は合計で31ホールをプレー。異常な暑さに見舞われている小樽で、およそ9時間を太陽の下で過ごしたことになる。

2011年に制した「ミズノクラシック」(現TOTOクラシック)以来、島中大輔キャディとタッグを組んでいるが、そのキャディビブスについている選手ゼッケンは、汗で剥がれ落ちてしまうほど。「ビブスを取るとか、(移動に)カートを使っていいとか…。本当に死にそうでした」と、長丁場での熱中症対策に意見を述べた。

実際、先週の国内シニアツアー「ファンケルクラシック」2日目には、熱中症対策として、2番から9番まで選手とキャディが電動カートでの移動という対策がとられたということもある。

今大会だけでなく、7~8月のトーナメントでは軒並み棄権者が出てしまっている。上田自身も、兵庫開催の「楽天スーパーレディス」で第3ラウンド開始前に熱中症により棄権していた。2週間はクラブを握らず、安静にしていたというが、「いまだに朝起きると頭が痛くて、ほかの選手と話をしていても、『めまいがする』っていう選手が多いんですよね。気合はめっちゃありますけど、なんかちょっと過酷すぎますよね」と、自身の経験も踏まえた上で意見した。

「(初日の)雷は絶対危ないのでそれはしょうがないし、この北海道の異常な暑さも多分予測できなかったと思う。4日間、自分たちもやりたいですけど」と、長丁場を余儀なくされるこの状況は理解しているが、それなりの対策を講じてほしいという考えはごもっとも。異常気象が増えている昨今においては、新たなスタイルを確立する必要があるかもしれない。

第2ラウンドを7バーディ・2ボギーの「67」として大きく浮上できたのは、日陰を移動して、大きめの番手を「8割、7割くらいの気持ちで」軽く打つなど、体力温存に努めた結果だ。「それが良かったのかもしれない。たまたま結果が出ていますけど、これは本当に考えもんだなと思う」と、やはり暑さにぐったり。あすは遅いスタート時間になりそうだが、まずはしっかりと体を休めて、週末への英気を養いたい。(文・笠井あかり)

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