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2位に浮上した木下稜介 実戦初投入となったアイアンが効果バツグン!「何かを変えないといけない」

ツアー通算2勝の木下稜介が2位タイに浮上した (撮影:鈴木祥)

<バンテリン東海クラシック 2日目◇29日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>

5位から出た木下稜介が「69」とスコアを伸ばし、首位と1打差のトータル8アンダー、2位タイに浮上した。ほとんどクラブを替えることがない木下だが、今大会では「6~7年ぶり」に新しいアイアンを実戦で投入。2勝を挙げた2021年のようなアイアンショットの切れが戻ってきた。

「昨日も今日も最終ホールがボギーなので、詰めが甘いというか、最後まで気を引き締めないといけませんね」。ホールアウト後は真っ先に反省の弁を口にした木下だったが、表情は明るかった。叩いたボギーは初日が1つで、この日も2つだけ。「最近はボギーが多かったけど、今週はそれを減らせている」と手ごたえをつかんでいるようだ。
 
ボギーの原因はアイアンショットが、左へのミスが出ることだった。2020-21年シーズンは2位、昨季は4位だったパーオン率が44位まで低下。グリーンを外す回数が増えたことが、そのままボギーの増加につながっていた。先週の試合で予選落ちに終わると、奥嶋誠昭コーチに連絡を取って相談。「セッティングは6~7年替えていなかったのですけど、その間にトレーニングをして筋力もついてきているので、もう一度見直してみようということになりました」。長年、同じクラブでプレーしてきただけに、不安はあったが「何かを変えないといけない」と決断した。
 
まず、変更を決めたのはシャフト。「ボールが上がりやすいように先が走るシャフトだったのですけど、少し粘るものに替えました」。合わせてヘッドも契約するブリヂストンの「221CB」にチェンジ(PWは220MB)。今週の会場で火曜、水曜としっかり打ち込み「これならいけるかな」というとことまで調整してきた。
 
クラブを替えた効果は一目瞭然だ。「ドローが持ち球なので、右に出したいのですけど、出玉が真っ直ぐか、やや左に出る」というこれまでのミスが激減。11番パー4では残り140ヤードからの2打目が「見えなかったのですけど、ピンに当たったみたいです」と10センチにピタリ。このところ見られなかったピンに重なるようなショットか出るようになった。
 
今季は6月の「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」で6位タイがあるものの、優勝スコアとは11打差で優勝争いは初めて。「この位置でプレーするのは記憶にないぐらい久々ですね。優勝したい気持ちはもちろんあるのですけど、コースが非常に難しいので、あまり自分に期待せず、目の前の一打に集中する、それだけです」。いきなり2季ぶりの優勝となれば、今度は新しいアイアンが手放せないものとなりそうだ。(文・田中宏治)

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