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【日本代表】木暮賢一郎監督「10-0のような結果を期待していたと思いますが、悲観するものではない」

フットサル日本代表は10月11日、AFCフットサルアジアカップ2024予選の第2戦でチャイニーズ・タイペイ代表に3-0で勝利し、4月にタイで開催される本大会への出場権を獲得。試合を終えた直後、チームを率いる木暮賢一郎監督に話を聞いた。

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悲観する必要は全くないゲームだった

──アジアカップ予選の2試合を振り返って。

これまでの東アジア地区予選から(レギュレーションの)変更があって、今までの構図とは違う戦いが様々なグループで繰り広げられていました。今回、我々は台湾で戦いましたけど、違う国だった可能性もあります。そういうことを考えると、このレギュレーションの変更はアジアのレベルを上げる狙いがあってのことだと思います。その最初のレギュレーションのなか、選手はよくやってくれました。予選突破のノルマを達成しましたし、ポジティブな結果だと感じています。

──チームづくりを進めている最中で、内容と結果の両方を求めながら、新しいことにもチャレンジしました。難しさや成果など、どのように感じていますか?

メディアの方やファン・サポーターはそれこそ10-0のような結果を期待していたと思います。(力関係を考えれば)代表チームとはそういうものだと理解していますし、そういう結果を期待している方たちからしたら(オーストラリア戦の)4-0と、(チャイニーズ・タイペイ戦の)3-0という結果は物足りないかもしれません。

ただし、フットサルのゲームにおいて4-0、3-0は大きな問題があるわけではなく、むしろこのスポーツでゲームをコントロールしながら2試合連続の0失点は悲観するものではありません。ゲームを支配したことは間違いないですし、ゴールというものはこだわり続けないといけませんが。

自分はシステムの表記として3-1や4-0というものにはこだわっていなくて、あえてみなさんのイメージに沿ってお話をすると、(清水)和也やマサ(平田ネトアントニオマサノリ)をピヴォに固定してやっていたら点を多く取れていたかもしれません。ただし、世界の強豪国と対戦して「ピヴォが使えない」「うまくいかない」ことに対して今は取り組んでいるので、「『このゲームで10点取らないとメディアに言われる』といった考えでピヴォを置く必要はない」と選手には話しました。

東アジア予選で10点差をつけて勝って得るものは、もしかしたら自己満足や外からの評価です。我々はアジアにおいてはチャンピオンで、こういったゲームの構図になりますけど、世界に出たら逆の展開になる。向かうべきところを考えて、常に準備をしないといけないと思っています。

もちろん、自分はゴールを奪うフットサルが好きですし、チャンスの数で言えばもっともっと点を取ってほしいと思っています。「多くのファン・サポーターは、我々の試合を観るためにお金を払って来てくれていて、彼らがなにを見たいかと言えばゴールだ」と選手に話しています。そういう意味では、どこまで期待に添えたかはわからないですが、今までの課題から目を背けず取り組んでいるところなので、悲観する必要は全くないゲームだったと思っています。

──今日のチャイニーズ・タイペイ戦は、内田隼太選手が2得点・1アシスト際立っていました。4-0システムを軸にした戦いを推し進めるなかで、彼のようなアラの選手が結果を出していることは、チームづくりの観点でも非常にポジティブだと感じています。

今は意図的にいろいろな選手の組み合わせを考えて、毎回の練習でもシャッフルしています。ゲーム中も、セットを固定して送り出すという意図ではやっていません。選手一人ひとりのクオリティを上げることや、誰と出てもできるようにならなければ世界における戦いは厳しいと思っていますから、隼太だけではなく、反応がどんどんよくなる選手が増えてきています。

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スペシャルになるか、あらゆる武器を持つか

──国内合宿からいろいろな組み合わせを試されてきて、今日の試合では、オーストラリア戦の1stセットから、堤優太選手を原田快選手に替えてスタートしました。その狙いは?

最適なバランスや最適解を探すには、試合を重ねていかないと見れないですし、もっともっと彼が輝くようなものを見つける意図もありました。スタートだからどうこうというわけではなく、「いい組み合わせをたくさん持ちたい」という狙いから逆算しての起用です。

──内田選手は本来アタッカーとして切り崩す特徴が強かったと思います。そこから今は、吉川智貴選手のような組み立てとフィニッシュまで関わるようなイメージになっている気がします。

彼が持っているサイドでボールをさらして仕掛けるプレーが武器であるのは間違いありません。これは選手に何度も言ってることですが、個々のクオリティをどんどん上げてほしい、と。自分のところにボールが入ったら5回ターンして5回決めるような、それこそ(ブラジル代表の)フェラオのような選手がほしいですし、(元ポルトガル代表の)リカルジーニョのようにサイドで1対1をしたら相手にカバーがいてもいなくてもゴールを決めてくれたならば、それが一番いいです。それが得意な選手は、スペシャリストになってほしいとは思っています。

ただ、「やりたい」と「できる」「できない」は違います。自分がやりたくても、相手が(自分の武器を)消すようなことをしてきたら際立てなくなるので、やれることを増やさないといけない。隼太や、海外でやっている他の選手も、際立つものを期待されています。でも、そこで輝けなかった時、それ以外の武器を増やす必要があることを、選手は理解しています。Fリーグではできていても、さらに変化が求められる時期になっていく。こちらの想像を上回るくらいのスーパーな選手が増えてくれればそれはそれでうれしいことですから、(スペシャルになれるか、あるいはあらゆる武器を持てるかという)その2つを見ている段階です。

──11月の海外遠征、12月の国内での親善試合、2月のアジアインドアゲームズ、4月のアジアカップ、そして9月のワールドカップと続いていきます。いつもお話ししていることかもしれませんが、これからの代表活動に向けて、所属クラブへ戻る選手たちにはどんなことを伝えたいですか?

何十年もある人生の中の1年間で、次のW杯は完結します。今回、勝ったことで次につながりました。負けたらそこでチャレンジが終わるわけです。来年のW杯へいったとしても(チャレンジできるのは)9月まで。この1年間でフィジカル的な向上やプレーのクオリティを上げるために、どれだけのものを捧げられるかに懸かってきます。自分はこの1年間の向上に自らを捧げられる選手を40人、50人とほしいですし、そのなかの競争に勝った14名とW杯にいきたいと思っています。

ここにいる(離脱した黒本ギレルメを含め)15名以外にも、野心を持った選手はたくさんいます。ただ、本当に努力をしないとたどり着けない世界だと思うので、どれだけ自分に厳しくやれるか。そこにこだわってやるしかないです。願わくば代表に来た選手たちには、「練習が難しい」とか「システムが難しい」という世界観ではなく、僕が発見していることがさも新しいことや難しいことのような捉え方ではなく、「フットサルはフットサルでしょ。いい選手は誰とでもプレーできるし、どこでもプレーできる」という世界観に変わっていくことが、次のステージにつながると思います。

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