SNS投稿を、売る。名古屋グランパスのデジタル・スポンサーシップ戦略

デジタルでのPR領域は、伸びしろがある

ニールセンスポーツの両氏はデジタルを使った“面”をスポンサーセールスで活用していく重要性と課題感についてこう語る。

「新型コロナウイルスの流行、そして解決策が見えない中、リアルの施策に制限がかかっています。そういう意味でも、今はデジタルにシフトしていく機会でもあります。 クラブが大きくなる、事業拡大の上でSNSを始めとしたデジタルは欠かせない部分になっていくと思います。まだデジタルの活用に置いて投資ができないクラブも多いですが、そこはどういう意味があってどういうビジネス的なメリットがあるのかを理解しながらやっていく難しさがあるからかなと。そこについて、我々もサポートしていければ良いなと考えています。

もちろん、各クラブによって進んでいるフェーズが違うと思います。価格設定まできているところもあれば、どういう計画でどこまでファンを増やせばいつから売れるようになる、という長い目でみた計画が必要なところもあります。

そして、営業と広報、toC向けなのかtoB向けなのかと言うところのすり合わせもしていないといけないクラブも多い。そこの全体戦略や一体感は今後必要になってきます。クラブによって課題感や取れる施策は異なると思いますが、少しでも事業拡大に繋げられるよう支援していきたいと思っています。」

全てのスポーツクラブに対して「デジタルの施策は有益だからやるべきだ」とは言い切れない。両氏が語る通り段階的なものであり、各クラブが取り組むべき部分はそれぞれ異なる。

しかし、クラブに利を生むツールとして無視できないことも明白だ。然るべきに備え、“売りものになる” デジタル面の施策について種を巻いておくことは、全てのスポーツチームにとって必要である。

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