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自由な遊び場は、すぐそこにある。学校体育施設開放の実証で見えた未来「また、ここで遊びたい」

おにごっこ×ボール遊びで、誰でも楽しめるプログラムに。

本実証は、流通経済大学付属柏高校(千葉県柏市)の人工芝グラウンド(校庭)と体育館を、学校周辺に住む小学生向けに開放。流通経済大学の小谷究(こたに・きわむ)准教授が考案した「おにごっこ」と「ボール遊び」を掛け合わせた内容のプログラムなどを実施しました。

子どもたちにプログラムを説明する小谷准教授

小谷准教授
「近年は公園での禁止事項が増え、とくにボールを使って思い切り遊ぶことができる環境が減少しています。こうした課題を解決するために、地域の身近にある学校体育施設を積極的に活用することが必要です。

また、プログラムの内容についても、子どもたちが慣れ親しんだ「おにごっこ」と普段はあまりできない「ボール遊び」を掛け合わせることによって、参加した誰もが楽しめると考えました」

実施した4つのプログラムは以下の通りです。

①チェイサーシューティング
②ボールこおりおに
③パスおいかけおにごっこ
④ハンドリングおにごっこ

自由で安心な遊び場の存在の大きさ「こんなに安心して見ていられる環境はありません」

本実証の開催にあたり、事前に柏市教育委員会と連携して案内チラシを配布。晴天のなか迎えた当日は、柏市在住の小学生を中心とした多くの子どもたちにご参加いただき、受付総数は77名となりました。

参加した子どもたちの中には、運動が得意な子もいれば苦手に感じる子も。大学生が考えた運動能力に関わらず誰でも楽しめるプログラムに、ほとんどの子どもたちが楽しそうに身体を動かしていました。

参加者から「また同じ場所で遊びたい」と回答が多くあり、普段はできないボール遊びや当日プログラム支援でスタッフとして関わっていた大学生との交流によって、子どもたちが会場となった学校へ抱く印象が向上したことが分かります。

体育館でのプログラムに対するアンケート結果

グラウンドでのプログラムに対するアンケート結果

参加した子どもの保護者は、本実証について以下のように話しました。

「普段遊ぶときは公園や学校など土のグラウンドがほとんどなので、人工芝の上で汚れを気にせずに遊べる環境は貴重です。これだけたくさんボールがあるなかで、こんなに安心して見ていられる環境はありません」

今回の取り組みのように、子どもたちを受け入れる学校側も、地域住民との接点や交流が生まれることで、認知度や信頼度が向上し「地域に開かれた学校」というブランド形成に繋がります。

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