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来季米ツアー出場権が「今の一番の目標」 予選会から帰国した山路晶が米国で感じた“適性”

米女子QTファーストステージを通過した山路晶が感じたこと(撮影:福田文平)

<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 事前情報◇5日◇パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)◇6755ヤード・パー72>

後輩の内田ことこ、橋添穂とともに和気あいあいとしたムードの練習ラウンドを終えた山路晶が、先週の8月31日まで参加していた来季の米国ツアー出場権を争うQスクール(QT)第1ステージのことを振り返った。4日間を終え70位タイとなり、上位95位までに引かれたラインを突破。10月17日から始まる第2ステージにコマを進めることを決めた。

「行きたいなって思ってた。ずっとアメリカでやりたかった」。これまで漠然とイメージしていた思いの実現を目指すことを決めた。「本当は去年行きたかったけど、調子が悪かった。でも、このままズルズル(受けなく)なりそうだから、今年行こうと思った」。こうして初めての挑戦がスタートした。

米カリフォルニア州のミッションヒルズCCダイナ・ショアCなどで行われた予選会では、初日「77」と苦戦。246位タイからのスタートを余儀なくされた。しかし2日目に「68」を出し大きく順位を上げると、3日目も「70」とアンダーパーをマーク。最終日を「73」で終えていた。一緒に渡米した母を「喋り相手」に、慣れない土地でシビアな戦いを続けたことになる。

ただ、その雰囲気は肌に合ったようで、『米国は合ってる気がしたか?』という質問には、ニコリと笑って“うん”とうなずく。「日本でやってるより“ゴルフに行ってるな”って感じがした。みんなが、それぞれゴルフをしている。なんか適当で楽だった(笑)」。山路流の表現だが、誰も自分のことを知らない、自分も周りの選手を知らないという環境でプレーに集中できたようだ。

今季16試合に出場するレギュラーツアーでのドライビングディスタンスは248.88ヤード。本格参戦した2019年から常に250ヤードを超えるなど、その飛ばしのポテンシャルは“黄金世代イチ”との評判も持つ。海外でも、そこは武器になった感じられたようで、「飛距離で困ることはなかった。周りに置いていかれることもなかったですね」と、あっけらかんと振り返る。

先週の土曜日(2日)に帰国し、今週すぐさま国内公式戦に挑む。最終日が行われる10日は25歳の誕生日。「そこまで頑張ろう」と、まずは最低限の仕事としてバースデーラウンドが叶う予選通過を目指していく。日本でのここからの精進も、米フロリダ州のプランテーションG&CCで行われる米QT2次につながる。

“最終決戦”となるQシリーズ(最終QT)は11月30日~12月5日に米アラバマ州で開催。ここで上位に入ると、晴れて米ツアーのメンバーカードを手にすることができる。「それが今の一番の目標ですね」。同世代の畑岡奈紗、勝みなみ、渋野日向子がプレーする場所を主戦場にするためのタフな戦いは、ここからが本番だ。(文・間宮輝憲)

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