日本からベルギー・シント=トロイデンへ。DMM流クラブ経営術!

パリやモナコの成功の要因にある“ベース”

今後は、日本人にも海外に行けるチャンスを与えていきたいと思っています。もちろん日本人に限らず、いろいろ国の選手にチャンスを与えていきたいですし、入場者数も含めて、クラブがより良くなるためのベースを作っていきたいと考えています。ファンは僕らにそういうところを求めているので、地道にやっていくしかありません。

もし仮に名将と言われる監督を連れて来られたとしても、成功のために必要なステップは別にあると思っています。まだ僕らはその段階にはいないですし、徐々にクラブを改善していかなければいけないんです。お金を費やしたから強くなるわけではないですし、パリ・サンジェルマンやモナコも、お金が入ってきても受け入れられるベースがあったからこそ成功したわけで、ベースのない状態でやっても長くは続かないと思います。

ただ、監督は重要な存在です。クラブが1年間ずっと良い状態で進んでいけるはずはないですし、選手がそれぞれ違った考えを持った中で、全員を意思統一させて同じ方向に持っていくのがボスですよね。監督にボス感があるかないかはすごく重要で、どっしりと構えられる人じゃないと、選手にも迷いが生じてしまいます。若い選手も多いので、監督によってチームもガラッと変わってしまいます。

今はビジネス面でのマネージャーも探していますし、今後は提携クラブやスポンサーも増えていくはずです。その度に人の重要性が増すので、少ない人数でやっているからこそ個々の質を上げて、どのようなことにも対応できるような状況にしていかないといけません。

DMMっぽいですけど、「サッカークラブもやっているけど、他のこともやっているよね」と思われるような状況があっても良いと思います。予定調和はつまらないので、あまり常識にとらわれず徐々に色を出していきたいですね。

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