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サイズと「ウイズ」。シューズの選び方を変えたニューバランスの魅力

多様なアプローチの方法でユーザーを虜に

ー私は今、パンツ(ボトムス)もニューバランスを履いています。仕事でも使えますし、ストレッチが効いていて遊びでも使えるので、すごく勧めやすいんですよね。

菅原:正直、私は少し前までニューバランスを買っていなかったんですよ。でも、パンツを出したと聞いて、久々に買いに行きました。そうしたら、ニューバランスのスニーカーには合うものの、逆にそれ以外のブランドに合わないんです(笑)。だからまた買うようになりましたし、こんな引き戻し方をされるのかと驚きました。改めてこのブランドが好きになりましたね。

これもいわば顧客体験ですし、価格帯も靴に比べて安いんです。スニーカーを履くのが楽しくなりますし、周辺領域からユーザーにアプローチしていくのが、非常に面白いと感じました。

ースニーカーが人気な中で、サッカーシューズやランニングシューズを出した際は、多少の違和感もありました。

牧嶋:様々な属性のシューズを出すことによって、ユーザーの幅が区分化されていくというのはあります。

菅原:属性を増やして、その属性のイケてる人たちが履くようになった印象はありましたね。

牧嶋:ニューバランスは、あまりスーパースターを広告塔に立てないという感覚が私の中にあります。皆さんはニューバランスの広告塔を聞かれても、すぐに名前が挙がってこないかと思います。

サッカーにおいては「ニューバランスチャンピオンシップ」という、小中高の出場機会が少ない年代を対象とした大会を開いています。その大会ではニューバランスのシューズがたくさん置いてあって、選手は試し履きができるのですが、そういったグラスルーツの活動も幅広くやっています。広告ではなくて、そこでブランドと初めて出会う方もすごく多いのではないしょうか。

菅原:ヒーローを立てて、「俺たちみたいになりたいなら買え!」というように煽ることがないですよね。マーケティングって、意外とそういうことをやりがちじゃないですか。即効性はあるのかもしれないですが、真似したからといって、ユーザーが全員高いレベルにはなれるわけではない。それよりも、ニューバランスは場の提供に徹している印象があります。

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ー最近は直営店の店舗数も増えていますよね。

牧嶋:そうですね。特にシューズの一足目は、失敗してほしくないという気持ちがあります。3Dスキャンを含めて、しっかりと接客を受けて、自分にフィットするものを買っていただいた後に、二足目や三足目は便利なECサイトで。そのような使い分けをしていただければと思います。

菅原:ユーザーには自由に買ってほしいですからね。まずは自分で体験してほしいですし、ユーザーが知らないことを知ることができるのは、すごく価値が高いと思います。

牧嶋:特に20代の方は、直営店で買い物をした経験がすごく少ないんですよ。話を聞いてみると、スポーツショップや靴屋にお気に入りの店員さんがいて、その方から買いたいというこだわりがあるそうです。もちろん全員が直販で買う必要はないので、ユーザーが買い求めやすいそれぞれの場所で、ニューバランスに出会っていただければ良いと思います。

<了>

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