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20歳・長野泰雅は「やわらかい打感」のパターで連日のボギーフリー  V逸パット後遺症から脱却へ

長野泰雅が2位浮上(撮影:岩本芳弘)

<パナソニックオープン 2日目◇22日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

初日に7アンダーで4位タイと上位スタートを決めていた20歳の若武者・長野泰雅が、2日目も5バーディ・ボギーなしの「67」とナイスラウンド。トータル12アンダーで2位タイと躍進した。

この日、1番からスタートした長野は前半、2番パー5、8番パー3でバーディを奪う。後半に入って10番パー4、11番パー5で連続バーディ。さらに15番のパー5でも決め、4つあるパー5のうち、3つのホールでバーディを奪った。
 
「今日はグリーン奥に外すミスが2回ほどあったけど、ピンチはそこだけ。そのピンチも1回はチップイン・バーディ、もう1回もパーセーブしてうまく切り抜けました」。8番パー3ではティショットを右ラフに外したが、そこからピンまで15ヤードの距離をワンクッションを使って起死回生のチップイン・バーディ。さらに12番のパー3でも左奥からアプローチを2メートルに寄せてパーと、スコアを崩しやすいショートホールで耐えたことで、ボギーフリーのラウンドにつなげた。
 
ここまでの好プレーを支えるベースとなっているパッティングだが、6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で1メートルのウイニングパットを外してから不調に陥った。5メートルではなんでもないが、1、2メートルとなると「カップが小さく見えます」と後遺症に苦しんだ。今そこからは脱却しつつある。「毎試合1~2本程度を試して、ここまで計8本ほどを試してきた。替えて最初はいいんですけど、だんだん悪くなっていってという感じでした。でも今週はここまでいい感じです」。
 
もともと、やわらかい打感のホワイトホット・インサートが自分のイメージに合うという長野だが、「どんどん打感を硬い方に変えていったんです。硬いと確かに出球のスピードは速いけど、距離はやわらかいほうが長く転がる感じで自分のイメージと合いますね。ヘッドの形状は違いますが、フェースインサートに関しては元に戻した形です」。先週の水曜日からブレード型のホワイトホット・インサートパター『TRI HOT 5K TWO』に替えて、一気に以前のフィーリング、タッチが復活した。
 
パッティングの不安がなくなれば、アプローチへの負荷が減り、ピンを狙うショットへのプレッシャーも軽減。プレー全体に好循環をもたらしてくれる。明日からの決勝ラウンド、信頼できるパターを手にした長野が、今度こそ初優勝をつかんでみせる。(文・土屋裕一)

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