• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 「試合中にやらないと自分の身にならない」 勝みなみのパター七変化作戦

「試合中にやらないと自分の身にならない」 勝みなみのパター七変化作戦

勝みなみはラウンド中も軌道修正の嵐(撮影:ALBA)

<アセンダントLPGAベネフィッティング ボランティアーズ・オブ・アメリカ 3日目◇7日◇オールド・アメリカンGC(米テキサス州)◇6517ヤード・パー71>

スタートホールから気分は落ち込んだ。10番から3日目を開始した勝みなみは、いきなりの3パットボギー。「痛い、気持ち的にもイヤなスタート。きょうもパターどうなるんだろうと思った」と、最近の“パット次第…”という状態からしても最悪の滑り出しだった。

それでも12番で獲り返して、またボギーがきてもすぐに獲り返した。「前半2つボギーは来たけれど、いいバーディが決まってくれた」とイーブンで折り返すと、後半も2つのボギーが先行したが8番では“強気”なストロークでねじ伏せた。「ずっと届いていなくて『強く打ってやる』と思って打ったら入ってくれた。救いでした」。3バーディ・4ボギーの「72」。硬いグリーン、強風、難しいピンポジションが選手を苦しめ、ムービングデーの平均スコアは『73.51』。スコアをひとつ落としたものの、トータル2オーバーは前日の50位タイから36位タイに浮上した。

ショットは「だいぶ安定している」と自信を深めていく一方で、グリーンで首をかしげる日々が続いている。「いい感じに打ったのが、右に出たり左に出たりする。芝の難しさもあると思うけど、気にしないで自信をもって打つしかない」と振り返るなか、プレー中にはよりしっくりくるようにと様々な打ち方を試した。

オープンスタンスにするところからはじめて、構えでフェースを被せてみたり、ボール位置を左にしたら右にしてみて、右わき、左わき、そして両ワキを締めてみる…。「結構やりました」と、その数は少なくとも7つ。「試合中にやらないと自分の身にならない。予選通過もしたし、いろいろ変えてやってみて、これがいいと思ったら続けて、ちょっと違うと思ったら変えて」。ジュニア時代から染みついたトライ&エラーの姿勢は米ツアールーキーになっても変わらない。

「オーバーパーで終わっているので、バーディ3つは全然いいと思うけど、そのぶんのボギーの数が気に食わない」と、浮上した一日にも満足していない。米本土でのトーナメントは今大会でひと区切りで、来週からはアジアシリーズが待っている。「難しいセッティングのコースで4日間回れるというのはいい経験。あしたも初日のような新たな気持ちで臨んで、いい形でアジアシリーズにいけるように頑張りたい」と残り18ホールを見据えた。(文・笠井あかり)

関連記事