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今季2勝目果たせず 蝉川泰果は中島啓太の圧巻プレーに脱帽「別格に上手かった」

蝉川泰果は今季2勝目とはならなかった(撮影:福田文平)

<マイナビABCチャンピオンシップ 最終日◇5日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217ヤード・パー72>

2日目、3日目にトータル16アンダーの猛チャージを見せた蝉川泰果だが、最終日までその勢いを保つことができなかった。ボギーなしの1イーグル・2バーディの「68」で最終日を回りトータル20アンダー・3位タイで今季2勝目を逃した。

「ずっとチャンスを待ちながら、今日はピンポジも一番厳しかったので、無理せずやっていたんですけど、なかなかショットがつかずに。チャンスホールが後半はあったのに上手くパッティングが打てなくなって、もう少し追い詰めたかったなという気持ちがありますね」と地元開催だからこそ優勝を強く意気込んでいたからこそ、攻めきれなかった自身のプレーに無念を残した。

同学年で単独首位に立っていた中島啓太と初の最終日最終組での直接対決となったが、中島は前半からスコアを伸ばし、1イーグル・7バーディ・3ボギーの「66」をマーク。トータル24アンダーと大会レコード更新で今季3勝目を挙げた。そんな圧巻なプレーを間近で見ていても「逆にスッと行かれたぶん、あまり意識しすぎないというか」と気負いせずに戦えていた。

蝉川が通算18アンダー、中島が通算21アンダーで迎えた後半15番パー5。ともに2オンを成功させ、蝉川が先にイーグルパットを沈めると、中島も追うように1パットでカップイン。「自分がイーグルを獲ったホールでも中島選手がイーグルで。ちょっと別格に上手かったですね」と悔しい気持ちを抑えながらも、中島を讃えた。

初日はイーブンパーの62位タイと出遅れたが、2日目、3日目でトータル16アンダーまで伸ばし最終日を最終組でラウンド。この4日間は「やりたいことをできていた部分と、最後にここまできたらなんとしても2勝目をしたかったので。後半もチャンスがあったので悔しいです」と最後まで悔いを語った。

今大会を終えて、賞金ランキング4位だった蝉川は3位へ浮上。トップの中島とは約4954万円の差が開いた。狙っていた“賞金王”の座が遠のいたと感じた蝉川は「賞金王というよりも今はとにかく勝ちたいという気持ちで、残り4試合に臨もうかなと思っています」と心境の変化を明かした。

とはいえ、残すは秋のビッグトーナメント。次戦以降の「三井住友VISA太平洋マスターズ」、「ダンロップフェニックス」、「カシオワールドオープン」、賞金ランク上位20位の選手が出場できる「ゴルフ日本シリーズJTカップ」はそれぞれ優勝賞金額が4000万円。いずれかで優勝、もしくは上位フィニッシュを果たせば逆転できる希望はある。まだまだ諦めずに残りの戦いを見据えたい。

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