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ポイント、シード入りももちろん大事… でも今は“目先の結果”よりも“未来への成長”を【ゆり’s ROAD】

アイルランドの試合前には豪華パーティにも出席。今週はビッグトーナメントのようです(写真:本人提供)

独自の道を切り開き、プロゴルフの世界で戦っているひとりの選手がいる。26歳の女子プロゴルファー・識西諭里(おにし・ゆり)がその人だ。日本でのツアー生活を目指すも、これまでに7度挑戦したプロテストで合格をつかみ取れず、今年は米国、欧州と世界各国を股にかけて転戦を続けている。“未知の世界”に飛び込んで奮闘する姿を追う。先週は地元・福岡県に戻りオープンウィークを過ごしたが、そこで試合への向き合い方について、いろいろと思いをはせることになった。新たな気持ちを胸に、今週はアイルランドで31日開幕の「KPMG女子アイルランドオープン」に出場する。

みなさん、こんにちは! 私は先週の日曜日に日本を発ち、2週ぶりの試合に備えてアイルランドにいます。コースですが、まず長い!(笑)。特に前半は400ヤード超えのパー4が続いたり、アップダウンもしっかりあります。ラフは洋芝でねちっこいので、距離のことを考えても、まずはしっかりフェアウェイキープすることが大事になりそうです。会場にはしっかりスタンドが用意され、(アイルランド出身で)普段はUSLPGAで戦うレオナ・マグワイア選手も出場。開幕前のパーティでは音楽隊が生演奏するなかコース料理も堪能したりと、とにかく大きな大会という雰囲気です。

さて、2週前の北アイルランドの試合結果を受け、先週は日本でいろいろなことを考える一週間になりました。心のどこかで、『今の状態では優勝するのは無理』とか、『予選は通るけど優勝争いをするのは難しいのかな…』ということを思ったり。そのため「自分のなかで迷いが生じた時にどうするべきか」というのを、2年前からお世話になっているメンタルコーチに相談しました。

いろいろ思うところを話した結果、言われたことが『結果主義になっているよね』ということ。確かに今はシード争いのこともあって、『ポイントが欲しいな~』とか、どうしても気になるのは目先のことばかり。その場しのぎになっていたのは、自分でも感じていた部分でした。そんな時に言われたのが、『成長できるか、できないか。これを物差しにしてみたらどうか』という意見でした。せめてプレーしている時は、目の前のことではなく、多少のリスクを負ったとしても『この状況でどこに打てば成長できるか』など、“先につながるプレー”をしたいなと思うことができました。

テーマは“脱・結果主義”…ですかね?(笑) 。今思うと北アイルランドでは、『あっちが嫌、こっちが嫌』と逃げることばかり考えてしまいました。でも「ミスしても仕方ない」と割り切ることも必要。今週はそういう気持ちで臨んでいきます。もちろんそれは無謀なことをし続ける、ということではないし、守るところはしっかり守っていきます。ただ“今だ!”という時には怖がらず、例え失敗したとしても、成長につながるようなプレーをしていきたいです。

相変わらず海外は、予想していないことがたくさん起こります。月曜朝に到着した時には、荷物が出てくるまでに1時間以上待たされたり(ロストしなかったのはホッと一安心です)、レンタカーでも受付が終わってからカギをもらうまでに、また1時間以上待たされたり(車が足らなかった?)…。コースも空港から車で2時間半ほどかかるので、当初エントリーしていた月曜日の練習ラウンドはできませんでした。それでもコースには行って練習をしていたら、友達の選手から『きょうはプレーヤーミーティングがあるみたいだよ』と教えてもらい、“急きょ”2時間ほど参加となりました。日本を出発してから、ずっと座りっぱなしの2日間…とても疲れました~(笑)。
 
■識西諭里(おにし・ゆり)
1997年4月16日、福岡県出身、26歳。福岡第一高卒。9歳でゴルフを始め、2015年の福岡県民アマチュアゴルフ選手権優勝などの実績を残す。昨年は予選会を突破し6月の「全米女子オープン」に出場。米国、欧州ツアーの予選会にも挑戦し、現在は欧州を主戦場にしている。身長166センチ。株式会社梅の花所属。

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