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“無名の男”永野竜太郎が自分のものさしで測った世界トップとの差 「劣等感はなかった」

ザンダー・シャウフェレ(左)とガッチリ握手。永野竜太郎の4日間が終わった(撮影:Yasuhiro JJ Tanabe)

<全米オープン 最終日◇18日◇ザ・ロサンゼルスCC ノースC(米カリフォルニア州)◇7421ヤード・パー70>

世界最高峰の舞台で死力を尽くした4日間だった。3日目を終え8位とトップ10入りも視野に入った永野竜太郎だったが、最終日は「75」。それでもラウンド後には、「初めてこの舞台に立ててすごい充実してましたし、いい1週間でしたね」と清々しい表情を浮かべた。

上位で予選通過が決まった直後には、「ゴリゴリのトッププレーヤーと(同組に)なりたい!」と言葉に力をこめたが、2人一組で回った最終日の同伴競技者は米ツアー通算7勝で、東京五輪金メダリストのザンダー・シャウフェレ(米国)。「体は大きくないのに距離で置いてかれるし、ショートゲームもすごい上手。ラインの読みだったりも、世界トップでやっている要因だと思った」と“刺激”を受けた。

しかし、一方でこんな感想も。「差はめちゃくちゃあるけど、やっぱりミスはするし、フェアウェイからバンカーに入れたりもする。(4日間通じても)飛距離などでもそんなに圧倒される部分はなかった。ちょっとしたアイアンや、ティショットの精度が最後にはすごい差になってくるのかな」。地元出身のシャウフェレへの大歓声などは「すごいスターだな」と圧倒されたが、トップとの差を間近に、自分のものさしで測れたことは貴重な経験になる。

さらに、今季もドライビングディスタンスは302.35ヤードの9位と日本では飛ばし屋として知られるが、その部分が通用した手ごたえも残した。「海外に行ったら飛距離が必要って言われるけど、その部分でいったらそこまで差は感じなかったなって」。4日通じてのドライビングディスタンスは312.5ヤード、全体で見ても21位タイと上位。選手平均の305ヤードも上回ったのだから、「劣等感はそこまでなかった」というのも当然かもしれない。「ティショットの置き所」、「アイアンの精度」、その“ちょっとした”部分を埋めていく。

この大会で、世界に「Nagano」の名を発信した。AP通信などが『永野って誰だ』と驚きをもって伝えたほど“無名の男”だった。これには本人も「それはそうなるっしょ。まあ、そこまで頑張ったってことで」とニヤリ。最終的にはトータル1オーバーの20位タイに終わったが、堂々の日本勢最上位で帰国することができる。

この後はすぐに日本に戻り、今週の国内ツアー「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」に出場する。火曜日の夕方に会場のある栃木県に入り、水曜日から練習という過密日程だが、「みんなそうでしょ(笑)」とサラリ。日本でも未勝利の35歳は、「優勝したい気持ちははもちろんあるけど、毎日どれだけできるか。自分のパフォーマンスを100%に近いレベルで出せるか。そのうえで優勝できればいい」と、ここからも地に足をつけプレーを続ける。「また帰ってくるように頑張りますよ」と明るく言い残して、夢の舞台を後にした。

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