石川遼の新オウンネーム『singulaR』の意味とは?

初日は苦しい「75」。2日目に巻き返しはなるか。(撮影:ALBA)

<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 初日◇1日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇7430ヤード・パー71>

過去9回出場して予選落ちが4回、最高成績が2010年の15位タイと宍戸ヒルズを苦手としている石川遼。その初日は4バーディ・6ボギー・1ダブルボギーの「75」で、4オーバー・96位タイと大きく出遅れてしまった。

出だしの1番からドライバーを大きく右に曲げて林の中へ。いきなりピンチを迎えたが、3打目の大きく振って高さで止めるロブショットがうまく寄ってスーパーセーブを見せた。そのあと、2番パー5で2オン2パット、3番パー3では6番アイアンでOKにつけて連続バーディを奪い、波に乗るかと思われた。

しかし、スコアを伸ばしたい6番パー5で3パットのボギーとして流れが変わる。7番パー3で連続ボギー。前半最後の9番ではティショットを右に曲げるミスから、ダブルボギーとなりオーバーパーに突入。後半に入っても立て直すことができず、難しい上がり2ホールを連続ボギーとして初日を終えた。

「全体的にはそんなに悪い状態ではない。ティショットは3回くらいOBになってもおかしくなかった。きょうは全部助かっていたので、ラッキーでありながらこのスコア。あす頑張んなきゃなという感じです」。2日目に巻き返しを図る。

スコアの良し悪しにかかわらず、ホールアウト後は列を作っているファンのために、サインや写真撮影に応じている石川遼。きょうはポケットに入っていたグローブやボールにサインを入れて、小学生に手渡すシーンもあった。そのボールをよく見てみると、見慣れないオウンネームが入っている。

『singulaR』

本人は「シングルプレーヤーが目標なので(笑)」と冗談を飛ばすが、『singulaR』には「並外れた」や「唯一無二の」といった意味がある。その本当の理由について「自分だけの、一個のゴルフを究めていきたいという思いがあります」と明かしてくれた。

最後の『R』を大文字にしているのはRyo(遼)だから。以前は『RYO ISHIKAWA』だったり、『everyone』(ryoだけ色つき)だったり、数字だけ54(18ホールすべてバーディのスコア)にしていたり、似顔絵が入っていた時代もある。ファンにとっても唯一無二のうれしいプレゼントとなった。(文・下村耕平)

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