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シニア賞金王の宮本勝昌が「ラッキーがなくても勝てるくらい強かった」と挙げる“レジェンド”と“同級生”

表彰式では高校時代からお互いをよく知る宮本勝昌(左)と片山晋呉が写真に収まった(提供:PGA)

<いわさき白露シニア 最終日◇26日◇いぶすきゴルフクラブ(鹿児島県)◇7052ヤード・パー72>

今季のシニアツアー最終戦「いわさき白露シニア」は、単独トップでスタートした宮本勝昌がトータル9アンダーで逃げ切りシニアツアー3勝目。そして、「人生で初めて一番になれた。最優秀選手賞的なのは51年生きてきて初めてなのでものすごくうれしい」と、賞金王のタイトルを獲得した。

シーズンを振り返ってみれば、初優勝を含む3勝を挙げ、賞金ランキング2位のプラヤド・マークセン(タイ)には1300万円以上の差をつけた宮本の強さが際立っていたように見える。“シーズン3勝”は宮本にとって、レギュラーツアーを通じての初めてのことだ。「3回ともラッキーがありまくりだから。やっぱり優勝はラッキーがないとできないと思っている」という言葉も。そのうえで「もっともっと力をつけて、ラッキーがなくても優勝できるような選手にはなりたいですよね、いつか」と51歳は語る。
 
最終日はドライバーが右に右に飛び、パターでは左に引っかけるミスが何度も出ていたが、前半最後の9番では10メートルを沈めてバーディ。15番ではドライバーで「打った瞬間にまずい」と右に飛び、暫定球まで打ったが1球目が見つかってパー。終盤17番では8メートルの距離を沈めるバーディで後続との差を広げるなど、確かに運もあった。
 
さらに宮本は「僕が見ていて日本の選手でラッキーがなくても優勝できるのは、ジャンボさんとシンゴだけだと思っている」と、歴代最多のレギュラーツアー通算94勝、賞金王を12度を誇るレジェンド・尾崎将司と、同31勝で賞金王を5度獲得した片山晋呉の名前を挙げる。
 
続けて「この2人は『今週はラッキーがないなー』と言っても勝てるくらい強かった。シンゴは圧倒的な強さがあった。実際はわからないですけど僕にはそう見えた」と、水城高校、日本大学の同期で、レギュラー、そしてシニアと同じ道を歩んできたライバルを評する。
 
一方、その片山は「楽しかったです」と今大会を37位タイで終え、賞金ランキングは11位。目標としていた海外シニアメジャーの出場権が得られる4位以内を逃した。表彰式では、宮本と片山が笑顔で肩を組んで写真に収まった。
 
宮本は12月2日(土)に米アリゾナ州に飛び、現地時間の12月5日から4日間の日程で行われる米シニアツアーの最終予選会に出場する。片山もまた、宮本と同じように米シニアツアーで勝つことを目指す。15歳からお互いを知るライバル同士の戦いは、国内男子ツアー、国内シニアツアー、そしてもしかすると米国シニアツアーまで続いていく。(文・下村耕平)

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