• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 44歳の貞方章男“来季ツアーの切符獲得”にラストスパート 「ゴルフはただでさえ難しいスポーツ」気負いせずに最後の戦いに挑む

44歳の貞方章男“来季ツアーの切符獲得”にラストスパート 「ゴルフはただでさえ難しいスポーツ」気負いせずに最後の戦いに挑む

宇喜多飛翔(左)と今週の相棒(右)の二人から若さを吸収して励む貞方章男(撮影:岩本芳弘)

<カシオワールドオープン 事前情報◇21日◇Kochi黒潮カントリー クラブ(高知県)◇7335ヤード・パー72>

国内男子ツアーの来季のシード選手が確定する「カシオワールドオープン」が今週の23日(木)から4日間の日程で開幕する。「あまり難しく考えずにやりたいね」と話す44歳の貞方章男は、賞金ランキング72位の位置から来年の試合にフル出場できる切符獲得を目指して今大会に挑んでいる。

「意気込んだところでそう変わらない。(シード)ギリギリだけど、よかったらいいんだろうし、ダメだったらQT(予選会)に行くだけだし。追い込んでもいいことない。ゴルフはただでさえ難しいスポーツなんだから」。2019年に同43位でシード復活を果たすも、その後の20-21年は同57位、22年は同69位と“ギリギリ”の経験をしてきている貞方にとって今回の位置から狙うことは慣れている。気負いせず、「無理はしない」と決めて、今季の最終戦に立ち向かう。
 
開催2日前の今日は指定練習日。22歳の宇喜多飛翔(つばさ)と一緒にコースの攻略法などを話しながら楽しくラウンドしていた。「最近仲よくなって、それから一緒に練習ラウンドをするようになったんだよね。若さ吸い取って、僕のエキスを送ってるよ(笑)」と笑いながら話していた。そんな話をしていると、宇喜多が50ヤードの位置から60度でチップイン。「おおー! ナイスー! ちょっとごめん、もう1回打ってくれる?(笑)」なんて盛り上がりを見せながらコースの下見を続けていた。
 
そしてもう一人、貞方が若さを吸い取っていると話すのは22歳のキャディ。「ハナ銀行のときに他の選手のキャディをやっていて、光ってたな。真面目だし、頑張ってくれる。そういうところは一番頼れるところじゃないですか」と6月に行われたハナ銀行 インビテーショナルのときに同組で回っていた彼を見てスカウト。8月の横浜ミナトチャンピオンシップから何度かキャディをしてもらっているらしく、「若い子が近くにいるとパワーもらえるよね」とフレッシュな22歳から力をもらいながら今大会を戦う。
 
会場は高知県の黒潮CC。「フェアウェイが広いからどこに打っていいのか逆にわからへん(笑)」と冗談を入れつつ、「風次第かな。去年は風がほぼなかったからスコアが伸びたけど」と昨年大会の優勝スコアはチャン・キム(米国)の4日間トータル32アンダー。だが、今年は去年よりもグリーンが速いらしく、「大きいワングリーンでピンの狙い方が重要になる。斜面があるから下手に乗せるとファーストパットが難しい。昨年よりも速いしね、タッチが難しい」と、今年は簡単にスコアが出ると感じさせないコンディションみたいだ。
 
そのなかでも狙うのはもちろんシード権獲得。昨年の65位は1200万円を超えていることから、現在72位(約1088万円)の貞方にとって少なくとも最低でも200万円(今大会23位以内)でフィニッシュすることが必要となる。予選を通過し、週末でシード権争いラストスパートを戦い切りたい。(文・高木彩音)

関連記事