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受け継がれる復活優勝のバトン ベテランたちの奮起が涙を誘う【記者の目】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

上田桃子から始まった復活優勝の系譜 次に名を刻むのは?(撮影:ALBA)

個人的なルールだが、取材のときは仕事に支障をきたす可能性があるため泣かないと決めている。いや、泣けないと言っていいかもしれない。感動的な優勝の瞬間、あと一歩及ばず悔しさを吐き出した瞬間に、「あのときの状況を聞かなければ」、「あの人に取材をしなければ」などといった、今後の自分の行動が先に頭に浮かぶからだ。そんな私でも、前回取材に行った「資生堂レディス」の鈴木愛、そして今回の若林舞衣子の苦難を乗り越えての優勝は涙をこらえることに必死だった。

思わずもらい泣きしそうになった、鈴木愛の大号泣

それだけではない。今年は上田桃子をはじめ、笠りつ子、青木瀬令奈、菊地絵理香といった苦しい時期を乗り越えた選手の優勝が続いている。下部ツアーまで含めればアプローチで悩み続けた服部真夕もそうだ。

2017年の黄金世代のプロデビューからプラチナ世代、さらにその下の世代の活躍と、若い選手たちがトロフィーを掲げることが増えてくるにつれ、昨今ではここまでベテランと呼ばれる選手たちの優勝が頻繁に続くことはなかった。

なぜ、こういった状況が生まれたのか。当事者たちは上田の優勝を理由に挙げた。

19年に7勝を挙げて賞金女王となって以降、低空飛行が続いていた鈴木は「練習しても意味がないのでは…」と、ゴルフを避けるようになるところまで来ていた。だが、自分が「プレーも性格も似ている」と思っていた上田が優勝した際に見た記事で思いが変わったという。

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