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伸び悩むセルティックスがNBA屈指の小兵獲得に興味?フロントは「私はずっとアイザイアの大ファン」<DUNKSHOOT>

トーマスは2015年~17年までセルティックスに在籍し、平均24.7点、6.0アシストとキャリアの絶頂期を過ごした。(C)Getty Images
昨年12月、アイザイア・トーマスはロサンゼルス・レイカーズと10日間契約を結び、NBAキャリア11シーズン目を始動させた。

現地12月17日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦で19得点をあげて健在ぶりをアピールしたが、そこから13得点、3得点、2得点と数字を落とし、契約は満了。その後、ダラス・マーベリックスと10日間契約を締結し、29日のサクラメント・キングス戦で6得点、4アシストと復調の兆しを見せていた。

ところが、その翌日に新型コロナウイルスの安全衛生プロトコル入りしてしまい、マブズとの10日間契約は不本意な形で終了。32歳のスコアリングガードは現在フリーエージェントとなっている。

175センチ・83キロの小兵は再びNBA復帰を狙っているが、いくら点が取れてもサイズの問題でディフェンスで穴になってしまうため、獲得に興味を示すチームは多くない。

それでも、優秀なスイッチディフェンダーを擁し、トーマスのミスマッチをカバーできる選手、そして起用法を理解しているチームであれば、契約のチャンスはあるのではないか。

そこで候補に挙がるのが、ボストン・セルティックスだ。チームにはマーカス・スマートというスイッチディフェダー、ブラッド・スティーブンスというトーマスを知る人物もいる。
トーマス自身も2014−15シーズン途中から16−17までセルティックスに在籍。エーススコアラーとして平均24.7点、6.0アシストを残してきただけに、古巣復帰が理想のシナリオだろう。

セルティックスは今季ここまで21勝21敗(勝率50.0%)でイースタン・カンファレンス10位と伸び悩み、期待外れの状態が続いている。ロースターにはスマートのほか、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンというオールスターデュオ、デニス・シュルーダー、アル・ホーフォード、ロバート・ウィリアムズ三世といった好選手たちがいるものの、今ひとつ噛み合っていない。

今季からヘッドコーチ(HC)からバスケットボール運営部門代表兼GM(ゼネラルマネージャー)へ昇格したスティーブンスは、現状を打破すべく、2月10日のトレード・デッドラインに向けてロースターにメスを入れる可能性もありそうだ。

そんななか、そのスティーブンズが13日に『98.5 The Sports Hub』の「Toucher & Rich」へ出演し、トーマスについて次のように語っていた。

「私はアイザイアの大ファンなんだ。これまでもずっとね。でも、今は遠くから応援しているところだ。我々のロースターは今、非常に込み入っているから、来月に向けて見直していかないといけない」
現状ではフロントコートよりもバックコートをテコ入れする可能性が高く、今季で契約が切れるシュルーダーに放出の噂がある。トーマスは得点力と経験に加え、明るいキャラとリーダーシップの持ち主でもあり、起爆剤あるいはムードメーカーとしても価値があるとスティーブンスは見ている。

「ロースターを評価するうえで、多くの要素が絡んでくる。具体的に、どのチームがどんな契約状況にあって、柔軟性があるのか。そういったことが決断に絡んでくる。でも、どのチームにとっても(トーマスのような)エナジーを持ち込めて、リーダーシップをもたらし、複数の役割をこなせる選手は需要があるんだ」
トーマスが最後にプレーした16-17シーズンのロースターで、現在もチームに在籍しているのはスマートとホーフォード、当時ルーキーだったブラウンのみ。しかし、試合の流れを変える起爆剤として小兵の古巣復帰を望むファンは多いはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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