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【編集長コラム】金沢ポートがホームマッチにキッズルームを設置する理由

撮影:金沢ポートの観客席/撮影:ラリーズ編集部

金沢ポートのホームマッチ会場が盛り上がっている、と言及していただくことが多い。

出店ブースが美味しい(スタッフこだわりの店舗だ)、あとキッズルーム用意もありがたいという言葉もいただく。

あくまで現時点での、金沢ポートの会場応援について考えていること、その特徴を記してみたい。

松平健太
写真:松平健太(金沢ポート)/撮影:ラリーズ編集部

地元の卓球部学生たちの“応援力”

2023-2024シーズン、Tリーグ各チームのホームマッチは全9試合である。
すべて県内開催とした金沢ポートでは、地元の遊学館高校や北陸大学卓球部の学生たちが会場設営・運営を手伝ってくれる。

Tリーグ各チームにとって、設営・撤去コストは非常に重く、運営も含めてボランティアでサポートしてくれるスタッフがどれだけいるかが、チームの財務にも直結する。

その卓球部学生たちは、試合が始まると、ホーム側の座席でもひときわ大きな声援で金沢ポートの応援を盛り上げてくれる。地域密着を掲げる私たち金沢ポートとしては、理想的な座組みだと思っている。

支えてくれるみんなにとっても、ちょっとした地元のお祭りになってほしい。

遊学館高校卓球部
写真:遊学館高校卓球部を中心に地元卓球部学生たちが応援を盛り上げる/撮影:ラリーズ編集部

一方で、ライトな観客層には、この熱狂的な応援空間に入りづらさも感じるかと思っていたが、毎回チーム公式LINEで実施している来場者アンケートでは「応援をリードしてくれてありがたい」「二階席にも来てほしい」などの好意的な声がとても多く、次回の1月13日、14日のホームマッチでは、さらに応援団を分散し、会場全体で応援できる空間を作ろうと考えている。

エンデバーメイト
写真:会場運営を手伝ってくれた金沢市のジュニアクラブ・エンデバーメイト/撮影:ラリーズ編集部

個別の掛け声もしやすい空間に

ファンの方々からの自然発生的な掛け声も、卓球の試合にとって大切であることも改めて実感した。対戦チームの声援の場合は、脅威でもあるわけだが。人数で勝ってるのに、なぜあんなに相手チームのファン数人の声が効果的に響くんだ、とスタッフ間で分析したくらいだ。

卓球においては、選手は、確実に声の届く距離と静寂の中でプレーしている。

的確なタイミングでの熱い声がけが会場に響くとき、歌舞伎の“大向こう”(「音羽屋!」みたいな掛け声)にも似た味わいがある。

団体での力強い応援と、ファンからの個別の掛け声が共存していることが、Tリーグにおける心地の良い応援空間だと感じている。

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