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W杯予選敗退で“史上初”の屈辱を味わったイタリア。重鎮カペッロは「技術もないのにペップを真似ようとしている」と嘆き

ショックのあまりにうなだれるイタリアの選手たち(左)。しかし、そんな精鋭たちにカルチョの重鎮はシビアな言葉を浴びせた。(C)Getty Images
“アッズーリ”が迎えた衝撃的かつ悲劇的な結末は、小さくない話題となっている。

現地時間3月24日、カタール・ワールドカップ欧州予選のプレーオフ準決勝が行なわれ、イタリア代表は、本拠地のスタディオ・レンツォ・バルベーラで北マケドニア代表と対戦するも、0-1で敗北。4年前のロシア大会に続いて世界への切符を掴み損ねた。
【動画】スコアレスの後半ATに痛恨の被弾…欧州王者が北マケドニアに衝撃の敗戦

昨夏にEURO2020を制し、大きな期待とともに今予選に臨んだイタリアだったが、スイスの後塵を拝してプレーオフ行きが決定。残り少ない出場権を手にするべく、まずは格下であるはずの北マケドニアを迎え撃った欧州王者だったが、ことごとく精彩を欠いた。

試合の主導権握って、32本(枠内は5本)ものシュートを浴びせた。だが、眼前に立ちはだかる堅牢を崩せずにいると、後半アディショナルタイム2分にアレクサンダル・トライコフスキの決勝ミドルを突き刺されて万事休す……。EURO2020で見せた快進撃を本大会で披露する間もなく消えた。

2大会連続の予選敗退はイタリア・サッカー史上初の出来事だ。それだけに国内では失意と怒りの声が広まった。そうしたなかで、シビアな見解を披露したのが、同国サッカー界が誇る智将にして、ご意見番として知られるファビオ・カペッロだ。
試合結果は一見すると、北マケドニアのアップセットにも見える。だが、カペッロは、伊衛星放送『Sky Sports』の番組内で「敗北の理由を説明するのはとても簡単だ」と主張。そして、こう持論を続けた。

「私はイタリアが十分なクオリティーやチャレンジを続ける習慣もないというのに、15年も前からペップ・グアルディオラのフットボールを真似ようとしていると言い続けてきた。実際、北マケドニアのフィジカルは私たちよりを上回っていたし、ダイナミズムも、力強さも、断固たる決意でも、劣っていた」

さらに「縦に速くて、深みを取れて、決意のあるプレーを見せなければいけない。我々は、ドイツ、いやユルゲン・クロップのスタイルをコピーすべきなんだ」と語った百戦錬磨の75歳は、「何度も言うが、我々にはスペインのようなテクニックはないんだ」と断言した。

「アタランタはイタリアで唯一そうしたプレーを実践して成功を収めている。そうやって確固としたスタイルを持ってプレーする必要があるんだよ。いまのヨーロッパはハイペースであるが、そのなかで我々は取り残されそうになっている」

カルチョにおいて確かな歴史を作ってきたカペッロ。はたして、この重鎮の言葉は、失意に暮れるアッズーリにどう響くだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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