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中島啓太の“剛ラフ”対策は「左手の下3本」と「ストラップ外し」

日本オープンのラフ対策に大事なのはココ!(撮影:ALBA)

<日本オープン 事前情報◇10日◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7315ヤード・パー70>

今季2勝を挙げている中島啓太が「特別な大会で一番勝ちたい大会」という日本一決定戦に挑む。前週の試合は欠場し、「今週のために体のコンディションイングをメインにやりました」と休養に努めた。

月曜日にはプロアマで18ホールを回り、この日は練習のみの調整。コースの印象について「メジャーなので、ラフはかなり深いですしペナルティーになってしまう場所。フェアウェイから攻めていければ一番いい」と、「日本オープン」ならではの深いラフを警戒ポイントに挙げる。そして、「バーディを(たくさん)獲るような試合ではないと思うので、しっかり我慢強くプレーして、スコアはあまり意識せずにしっかりボールを運んでいくことを意識したい」と話す。

優勝スコアについては、「日本オープンなので技術だけでは勝てない。自分の考えでは、予選ラウンドが終わった時点のトップのスコアが、優勝スコアにかなり近いじゃないかと思います」と我慢比べを予想する。プロ初優勝を挙げた「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」では、トータル29アンダーで伸ばし合いを制した。それでも世界アマチュアランキング1位にも輝いた男は、「我慢比べのほうが僕は好き」という。

我慢比べとなった9月の「フジサンケイクラシック」から、深いラフへの対策も行ってきた。トレーナーとJGAナショナルチームのヘッドコーチを務めるガレス・ジョーンズ氏と相談して、「ウェイトトレーニングで握力があまりかからないようにストラップを使っていたんですけど、握力を鍛えないと、ラフからは対応できないのかな」と結論づけた。その金曜日のトレーニングでは、握力を補助するリストストラップを外した。

その結果、「土曜日にはボールがたくさん左に飛んでしまって、スコアを落としたんですけど」と、3日目に「73」を叩いた。それでも「バンカーでも負けない感覚がありました」と砂ごとボールを運んでいくエクスプロージョンショットにも手応えを感じ、「得たものはあったので、それを続けていた」と日本オープンの剛ラフを想定して、握力強化に取り組んできた。。

「技術的なところでは左手の下3本をしっかり強く握って、フェースをコントロールする」。その鍛えた握力で日本オープンの難コースをねじ伏せにいく。(文・下村耕平)

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