【FIELD RECORD】ヒトを自然の一部に還してくれる「軽さと強さの最適解」

軽くて強くスタイリッシュなギアたちは「機能を形に」した結果

出典:Instagram(@fieldrecord.jp)

「FR-shelter」を2つ使ったテント。環境や人数によって最大8つまで変幻自在に形や大きさを変えられます

そんな岡本さんが考えるギアのコンセプトは「機能を形に」すること。フィールドレコードのギアといえば、トランスフォームしたり一つのアイテムに複数の役割があったりといったカスタマイズ性も特徴の一つです。

例えば「FR-shelter」は、複数連結することでキャンプ場のスペースや形状、人数や季節によって形を変えられるテント。「FR-chair」はトレッキングポールをフレームに組み込む、背もたれのある椅子。これらこそまさに、岡本さんが「軽量で快適に過ごせるかを考えながら外で過ごした時間」の結晶と言えるでしょう。


材料調達から縫製まで自社生産!

出典:Instagram(@fieldrecord.jp)

フィールドレコードのギアで驚くべきは、ほぼワンストップで自社生産を行っているところ。特にテントやチェアはデザインから材料調達、縫製、梱包出荷と、全て自社で行っているのだそう。

ちなみに、もともとそうした経験があったのではなく、そのために縫製修行にも行ったというのだからその行動力に驚きます。現在はダイニーマ製品だけではなく、縫製は全て自社で行っており、このおかげで試作段階から修正や細部までこだわることができ、思い通りの加工ができる環境になったそうです。


自然の中でパフォーマンスを上げてくれる軽量ギアたち

岡本さんのアウトドア経験は、楽しみながらも自然の事象を追いかけ観察する、ときにはヒトの目線ではなく自然界の目線になって過ごすような時間の蓄積。だからなのか、つくられるギアにも自然の中に溶け込みながらヒトの快適も確保するようなミニマムな美学を感じます。

大量生産ではないゆえに、人気アイテムはhinataストアでも入荷のたびに即完売。再入荷のタイミングを逃したくない注目の商品をいくつか紹介しましょう。

【490gの自立式テント】FR-SCD

トレイルランナーの望月将悟氏からの依頼で作成したという世界最軽量クラスのソロテントで、初めの打ち合わせから完成までかかった年月は、なんと3年。

望月氏のテント内での動きや座った高さを測定し、それらの点を線でつないだフォルムに、シングルフォールテントに起こりがちな結露を軽減するため、空気が循環しやすい形状とベンチレーションを上下に4か所配置。軽量なカーボンフレームと頑丈で軽いダイニーマを使っています。

また、カーボンフレームのジョイントアルミパーツに角度を付け、破損を軽減する設計にするなど細部まで妥協がありません。フレームを合わせても490gしかなく、極限まで軽量化するためにひし形にしたテント床面のために、専用のマットも開発した、究極のオーダーメイドテントのパッケージ商品です。

500mLペットボトルよりも軽い自立式テント

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【日本人の平均体型に合わせたマットや枕のセット】SLEEPING GEAR SET

「FR-SCD」のために開発した、日本人の平均体型に合わせてカットされた特殊なスリーピングマット「FR-mat」のシリーズをピローケースやヒップマットとセットにし、ギアスリングでまとめるようにしたアイテム。

マットの厚さは3mm、5mm、8mm、10mm、12mmがあり、それぞれの厚さに最適な硬さでそろえています。使用する地質や季節、重さによって使い分けたり、エアロゲルマットを組み合わせることによって、より快適な使用感に。また、ヒップマットは筒状のピローケースに丸めて収納することで枕にもなります。

わずか240gのスリーピングギアセット

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アルミ蒸着フィルムで熱反射するAL10Verも!

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【体にフィットする超軽量座椅子】FR-chair carbon field

背もたれにはカーボンポールを使った、重さ270gの超軽量座椅子。SLEEPING GEAR SETのAL10シリーズと同じ、アルミ蒸着フィルムをLDPEフォームでサンドした、「熱反射するオリジナルマット」を座面に使用しています。

折り畳むと29cm×21cm×8cmとコンパクトになり、持ち歩きにも収納にも邪魔になりません。サイドを立体縫製することで体にフィットし、軽量・コンパクトであっても使用感も快適。ラダーロックで背もたれ角度が調整可能です。

背中を包み込むフィット感を手軽に持ち運び

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目的に合わせた計測が生む唯一無二の快適なギア

フィールドレコードのギアといえば、スタイリッシュな見た目も話題。ですが、岡本さんのスタイルを知るほどに「アウトドアでの軽量化と快適さ」という目的に合わせた、綿密な計測が形をとった結果なのだということに気づきます。それらは無駄がなく理にかなっていて、だから美しいのかもしれません。

例えば蝶を守るさなぎや風に造られた岩のように、「自然のなかでの最適解を考えたらこうなったよ」と気負いなく進化した形状を再現しているようなギアは、ヒトが自然の中へ出向くとき、この上なく頼りになりそうです。

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