最高の一瞬『馬をどう撮る?_乗馬』

 

全日本ヤング総合馬術大会という、馬術の学生のナンバーワンを決めるような大会を、山梨県の小淵沢に撮りにいったことがあります。

 

総合馬術は、馬場馬術とクロスカントリー、障害飛越競技の3種目をやるんですが、これはクロスカントリーのときの写真です。

 

クロスカントリーは、野原みたいなところもあれば、林間コースみたいな広いコースを、馬とライダーが回ってきます。そのとき、どういう感じで馬を撮ればいいかすごく考えました。

 

障害を飛び越えたりなど、綺麗にかっこよく走っているところを美しく撮るのも一つの表現だと思います。

 

ただこのときは、この馬がたてがみを上のほうに逆立てながらやってくるところを撮ることができました。多分興奮していたんだと思うんですけど、その馬の目がすごい印象的で。あんまりこういう写真って出てこないと思うので、面白いかなと思いました。

 

あとは単純に背景が空に抜けていて、ちょっと木もいい感じに入っていて綺麗だなと。印象に残っている写真ですね。

 

僕は5年に一度、写真展をやっているんですが、毎回必ず20種目以上違う競技を取り上げるようにしていて、いろんなスポーツを取りに行くのが僕の一つのスタイルなんです。

 

作品撮りでいろんなところへ行くのは、やはりパワーがいります。僕自身、怠け癖が結構強いほうなので、そういうときにやはり写真を発表するとしておかないと、取材にも行かなくなってしまうし、写真が下手になってしまうという気持ちがあります。

 

そうしたなか、有名な競技、選手を撮りたいのももちろんありますが。こういうちょっとマイナーなところ、誰も行かないようなところに行くというのは、一つの自分の目標です。

 

 

▼髙須力(たかす・つとむ)

1978年東京都出身。2002年より独学で写真を始め、サッカーを中心に幅広い競技を撮影。FIFAワールドカップは2006年ドイツ大会から2022年カタール大会まで5大会連続取材中。ライフワークでセパタクロー日本代表を追いかけている。

ANSP(日本スポーツ写真協会)会員
AJPS(日本スポーツプレス協会)会員
AIPS(国際スポーツプレス協会)会員

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