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決勝戦でメッシ級ゴール。ブラサカ日本選手権MVP鳥居健人が見据えるもの

4人で守って4人で攻める。

いわゆる「トータルフットボール」が、第19回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権で初優勝を成し遂げたfree bird mejirodaiの戦い方だ。

チームの一体感を武器にここまで勝ち進んできた彼らのなかでも欠かせない存在なのが、決勝で2ゴールを奪い大会MVPを獲得したエースの鳥居健人だ。

チーム創設にも携わり、前回大会では日本一まであと一つに迫りながらも1-7の大敗を喫するなど悔しい思いをしてきた。そんな苦労人の鳥居だからこそ、今大会には強い想いを抱いていた。

■クレジット
取材・文=舞野隼大
写真=日本ブラインドサッカー協会/鰐部春雄

「自分が決める」という思いを持っていた

今大会ここまでもエースとしてチームをけん引してきた鳥居がゴールを決めたのは、立ち上がりの4分と5分。リオネル・メッシを彷彿とさせるような細かなタッチのドリブルから、シュートを突き刺した。彼の目が見えていないことを一瞬忘れてしまうほどの驚愕プレーだった。

[※ゴールシーンは31:29〜と34:25〜]

重圧のかかる決勝戦で、チームに勢いをもたらせる重要な連続得点はまさにMVP級の活躍だった。しかし鳥居はあくまで「僕がたまたま点を取っただけ」と話す。チームの全員が「自分が決める」という強い思いを持って臨んだ結果だったと振り返る。

「『得点がほしい』というのは全員が思っていました。4人が4人とも点を取る可能性は十分ありますし、その技術を持っている。他のメンバーも『自分が先に点を取る』と思っていたでしょう。同じように僕自身も『自分が決めるんだ』という思いは持っていました」

実は、準決勝ラウンドのたまハッサーズ戦で決勝点をマークした際にも「狙っていましたが、たまたま自分が得点できただけ。チームとして誰が決めてもおかしくない状況でした」とコメントしていた。それだけチームメイトへの強い信頼が伺える言葉だった。

予選ラウンドから自分たちのサッカーを貫き、日本一の座を勝ち取ったfree bird。「日本一」という同じ目標に向かって全員が目指したからこそ団結が生まれ、全員攻撃・全員守備のサッカーの真価を発揮することができた。

しかしチーム創設から携わる鳥居の優勝へ懸ける想いは、チームの中でも人一倍強かったはずだ。

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