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シュートボクシングをメジャーに。宍戸大樹は競技への恩返しを誓う

迫る引退の時ー。垣間見せた父親としての顔。

-そしていよいよ、4/3に引退を迎えます。心境はいかがでしょう。

まだ試合前ですし、感慨にふけってはいけないのですが、ポスターを持って選手として得意先のお店や関係者の方々に挨拶をするのが最後だと思うと心にくるものはありますよね。

-シュートボクシング一色の生活をしてきたわけですが、その他に趣味はありますか?

料理です。娘が3人いるのですが、休日しか子どもたちと触れ合う時間がないので、日曜大工ならぬ日曜シェフみたいなことをやっています。子どもたちがパンケーキやらデザートやらを作ることを求めてくるので、それに応えています。得意なのはフレンチトーストです。子どもたちのリクエストが多すぎて、何十回も作っているうちに得意になりました。僕は調理師の学校でも中華を専門としていたので本当は中華が得意なんですけど(笑)でも中華を作ることはほとんどなくて、その場にある材料を使って何かを作るということをやっていますね。

-でも、そういうありあわせのものから作れる人こそ本当に料理が上手い人かなと思います。

たまに家でも妻と軽く晩酌をすることがあるのですが、家に帰ってから冷蔵庫にある材料で適当におつまみを作るということをやっているうちに、得意になったんです。今では材料を見るとパッと数品のおつまみが頭に思い浮かびます(笑)その時はジムのこととか格闘技のことが頭から離れるので、すごく良い気分転換になりますね。夫婦関係も円滑になります(笑)

-お子さんには格闘技をやらせているのでしょうか?

『私もシュートボクシングをやりたい』と言ってくることもあります。ただ、僕としても練習が厳しいし、痛い思いもするから、ほかの習い事にしたほうが良いよとも伝えました。でも、娘が本気でやりたいというのであれば、サポートをしてあげたいとは思います。おすすめはしないですけどね。フィットネスでやるには最高の運動ですけど、勝負を争うということになると、教え方も変わってきますから。格闘技として、競技としてもですが、僕はフィットネスという分野でも一般の方々にシュートボクシングを広めていきたいと思っています。

-シュートボクシングの魅力とはどういったところにあるでしょう?

通常のパンチ、キックだけではなく、投げもあるし極めても絞めてもいい。寝技のない、立った状態での全ての技術が有効な競技なので、膠着が少なくスリリングな攻防が展開される、激しく爽快な格闘スポーツというところですね。

-引退なさってからの目標を教えて下さい。

お世話になったこの協会に残らせて頂けるのであれば、恩返しという意味でも、競技や団体のプラスになるようなことをお手伝いできれば良いなと思っています。シュートボクシングがメジャーになるために何かできることがあれば、と日々考えています。指導がメインになると思うのですが、指導員を育てることができたら、僕も外に出ることができて色々なことができると思います。例えば協賛していただいている企業様の会社に出向いて、シュートボクシングのエクササイズを出張で教えることもできますし。そうすれば認知度も広がっていきますからね。いろいろ漠然とは考えていますけど、とりあえず、今は最後の試合に集中したいです。

宍戸大樹

-最後になりますが、自身を育ててくれた格闘技の魅力について語って頂ければと思います。

個人競技については共通することだと思うのですが、僕はシュートボクシングを長年やってきて、頑張った分だけ、それは全て自分に返ってくるということを感じました。上手くなるのも下手になるのも自分が原因なんですが、逆にそこが個人競技の素晴らしい所だと思います。

あとは、試合に臨むまでに色々な方々のサポートを実感できました。会長自身が周囲の方々への感謝を忘れるなと常に説いてくれますし、自分自身も感謝の気持ちがないと成長ができないと思うんです。“自分がそこにいるのが当たり前”“それができているのが当たり前”と思っている人間に、周囲の人は誰も力を貸してくれません。そうなると、自分自身の成長も止まってしまうと思うんです。そういう理念を持つ会長の元でシュートボクシングをやらせてもらえたことで、人生の指針を教えてもらったと思いますし、ものすごく感謝をしています。

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