芹澤信雄・直伝!フェードボールは腰の回転で打つ!

フェードボールがレジェンドに褒められる

芹澤:なににしろ腰を切ること。藤田がデビューした時、左上がりのライで左に行きやすい状況から藤田がそこでフェード打ったんです。青木功さんが僕のところに来て、「藤田のあのスイング最高だな」「あの閉じ方最高だぞ」って。ジャンボ尾崎さんもそう言ったんだよね。

青木さんもどっちかというと上から打てって言うじゃないですか。あの方々は左腰が浮く動きが大嫌いじゃないですか。青木さんは「上から打て」と言うし、ジャンボさんは「押せ!押せ!」って言いますよね。

芹澤:僕は金井清一さんの体型にもちょうど合っていて、偶然一緒にラウンドを回った時に、本当に風に負けない球が飛んでいったんですよね。それを教わってから、これを打てたら稼げるんじゃないか?って自分で聞きに行きました。

深堀:その時代、被せてフェードを打つというのは、金井さん以外にも見たことはありますか。

芹澤:見ていたら、左腰が浮いたりダウンスイングでクラブが垂れ下がるような動きをしている人は誰もいませんでしたね。学生上がりの人はクラブを寝かせながら打っていて、職人の人たちは上から被せて打っていましたね。

深堀:ゴルフコースに所属している人がいて、芝じゃなくて土から打っている人だったんです。土で寝かせて打つのはダメですよね。

芹澤:僕もゴルフを始めたのは土からだから、ゴルフ場に研修生で入って、土から打てって教えられていたから、寝かせて打たない感覚はありました。そして、金井さんのスイングを見た時に、すぐに入り込めたと言えば入り込めました。

深堀:元々、クラブを立たせて打つのは得意だったんですか。

芹澤:そうですね。知らないうちに得意でしたね。ただ、パワーがなかったから、同じプレーンで腰を切って、軽いフェードで「なににしても曲げるな」と「飛ばないから曲げるな」って言われて教わりました。

それにプラス金井さんから教わったことをできるようになったらシードになったんだよね。

深堀:クラブをクローズにしてスイング練習をするには、7番アイアンが当時は1番良かったんですか。
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芹澤信雄(せりざわ のぶお)
1959年11月10日生まれ。静岡県出身。ツアー通算5勝(2023/7/27時点)。御殿場西高校まではスキーの選手で国体出場経験もある。18歳の時に体力づくりとして始めたキャディーのアルバイトからゴルファーとなる。1982年にプロテスト合格。1996年に「日本プロゴルフマッチプレー選手権」にてメジャー大会初優勝。現在ではシニアツアーをメインに参戦しており、2010年には「富士フイルムシニアチャンピオンシップ」でシニアツアー初優勝を挙げている。近年では宮本勝昌や藤田寛之と共に”TEAM SERIZAWA”を結成。ジュニアレッスン会を始めとした様々なゴルフイベントを開催している。 

深堀圭一郎(ふかぼり けいいちろう)
1968年10月9日生まれ。東京都出身。1992年のプロ転向。2000年、01年の「住建産業オープン広島」では、続けてジャンボこと尾崎将司に競り勝った。03年の「日本オープン」では、最終日に5打差を逆転して優勝し、自身初の日本タイトルを獲得。05年にはシーズン2勝を挙げて、賞金ランキングは自身最上位の3位に入った。09年後半には、左足裏の痛みが悪化してツアーを離脱し、11年には手術を行った。現在はシニアツアーをメインに参戦しており、2022年コマツ・オープンでシニア2勝目を挙げた。

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