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ロープ外で見守ってから1年 岩井明愛がリコー初出場「自分が戦える立場になってうれしい」

今年は宮崎の地でプレーできる喜びをかみしめる(撮影:福田文平)

<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 事前情報◇21日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6497ヤード・パー72>

ちょうど1年前。岩井明愛は未勝利のメルセデス・ランキングで40位で終えて、ツアー優勝者らが出場できる最後のメジャー「JLPGAツアー選手権リコー杯」に出場することが叶わなかった。

初優勝からの2週連続Vを飾って出場を叶えた妹・千怜をロープの外から見守ったが、今年は“選手”として宮崎カントリークラブに足を踏み入れることができた。「去年は出たくても出られなかった。千怜の応援で見て回ったけれど、舞台で戦っているのは良いなと思った。今年は自分が戦える立場になったのでうれしいし、楽しみな気持ちでいっぱい」と笑顔で最終戦を迎えている。

2023年は飛躍の一年だった。「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝を遂げると、さらに2勝を重ねた。シーズンを通して安定した成績で、メルセデス・ランキングは3位。さらには千怜との“最終日最終組”、山下美夢有を加えた三つ巴の“プレーオフ”など双子でツアー初の歴史を刻み、さらには初めて海外メジャーにも挑戦した。「すごい良い1年。来年、この1年を超えられるかといったら難しいかもと思うくらい、楽しかった1年でした」と振り返る。

それでも、開幕前に掲げていた「5勝」という目標は達成できず。「もう少し上に行きたいというのもある」と悔しさも感じているが、満足感あふれる内容でもあった。

山下美夢有、申ジエ(韓国)との“年間女王”争いに名乗りをあげ、逆転可能な位置で最終戦を迎える。もちろん掴み切りたいという気持ちはあるものの、「何かを狙うときに“絶対勝ちたい”と思うと、自分自身が空回りしてしまう。無意識に“楽しもう”ってなっている」。気負いしすぎずに、これまで何度も口にしてきたテーマを貫き続けていくつもりだ。

プロ3年目のシーズンもこれが最後。「最終日最終組に入って盛り上げていきたい」と千怜との優勝争いも目標に掲げながら、「最終戦だからこそ一番楽しみたい」と、最高の成績と最高の笑顔でシーズンを締めくくりたい。(文・笠井あかり)

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