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おやじゴルフニュース「やる気を喚起! いかにしてゴルフ熱を盛り上げるか?」

イラスト・とがしやすたか

長い間、ゴルフをやっているとテンションが下がったり、マンネリやスランプになることがあります。なんかやる気が起きないと。そこを知恵と工夫で乗り切りたいのですが、現実はなかなか難しいです。皆さんはどのようにゴルフを盛り上げ、気分転換し、次に繋げていますか? あれこれ考えたいと思います。

1)スコアを競うゲームで盛り上げる
昔はラウンドするときに、スコアを競うゲームをやったものです。同伴メンバーの年長者が「ゴルフを盛り上げるスパイスだからやろう」と誘って来るのです。個別にスコアを競うのが「ニギリ」。メンバー同士が競い、運も左右するのが「オリンピック」や「お友達」というゲームです。

基本的に賭けたりすることは刑法第185条の賭博法で禁じられています。しかし条文には「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りではない」と但し書きが付加されています。つまり場を盛り上げるために、昼飯程度のものを賭けるのは黙認されています。

だから平成の中頃までは、ゲームばっかりやらされて大変でした。ゲームに参加しないと「付き合いが悪い」「やらないと上達しない」と言われましたからね。結果、しぶしぶ応じても、トータルでは負けることが多かった。何故でしょうか? それはゲームを仕切る人が、自分に優位なハンデやルールを提示するからです。

そして現在、ゴルフでゲームをしようとする人は、ほとんど見かけなくなりました。これは世代交代が進んだからだと思います。というわけでゴルフの3大悪弊、『ゲーム、飲酒、喫煙』はほぼ消え、健全なスポーツ&レジャーに変貌したのです。

じゃあ現在は人と競わなくなったのか? 直接的なやりとりはありませんが、お互いライバル視している関係では「エアーニギリ」が起きています。つまり会話だけでスコアを競うのです。例えばコンペのラウンド上がりで仲間と会うと、こういう会話をします。「スコアいくつだった?」「93かな」「オレ92だよ、勝った~」みたいなことで戦果を確認しあうのです。可愛いものでしょう。

結果、何かを渡したり、奢ったりはないです。それでも仮想ライバルとの勝負事は、妙に楽しいのです。

2)壮大なトーナメントに参加
ゲーム消滅の代わりに最近注目を浴びているのが、カートについているナビゲーションボードです。これがコンペの場合、スコアボードとなり、上位からズラ~と名前が表示されます。これを数組の団体でやると、凄く盛り上がります。さながら自分がトーナメントに参加しているような気分を味わえるのです。

ゴルフの選手って、こんな感じでスコアボードを見ているんだってね。だいぶレベルが違いますが、ライバルのスコアを見て、こっちも発奮します。うまい人はもちろんですが、初心者でも、あいつにだけには負けたくないという闘争心に火がつき、誰かと競います。ニギらなくても楽しいのです。


ちなみに最後の2ホールあたりからは、スコア表示は固定されたままの事が多いです。つまり最終成績はお預け。パーティで楽しんでくださいということです。

3)SNSでの報告で盛り上げる
最近、SNSでゴルフネタをよく見かけますが、スコア自慢よりも、単純に楽しかったと報告をする人が増えてます。特に女性はそういう傾向が強いです。ゴルフはお金、時間、そして修練を必要とするスポーツ&レジャー。だからSNSで写真1枚を載せれば、それなりのプチセレブ的生活を送っていると、さりげなく周囲の人に報告できるのです。

一方男性はゴルフネタをアップしても、セレブの実感は湧きません。むしろ淡々と日記みたいにして、SNSにあげている人が多いです。大袈裟に言えば生きた証です。それはスコアでもいいし、高級コース探訪でもいいし、旅でもいいし、家族との交流でもなんでもいいんです。

昔、スケジュール帳にゴルフのスコアをつけていましたが、今読み返すとスコアだけが残り、誰と何しに行ったかまったく覚えていません。コースの印象が何もなく、本当にラウンドをしたのか? 記憶が飛んでいるのです。

だからラウンド報告をSNSにアップさせておけば、後で見返すことが出来てアルバム的に使えて便利かと思います。自分のゴルフアルバムをSNSで知り合いに見せる、そのためにラウンドする。沢山「いいね」をもらい、友達のゴルフ日記にも「いいね」を押す。それはそれで楽しいんじゃないですか。

4)競技参加や70台を狙うゴルフは?
アマチュアゴルファーの盛り上げ方の王道は、なんといっても倶楽部競技の参加です。昔は大きな競技で優勝もしました。現在10数年ぶりにメンバーになり、ハンデも取得しています。さあどうしようかと迷っています。

答えから言うと、今はちょっと苦しいかな。競技出場はやり甲斐がありますけど、準備のためにギアを揃えたり、練習したりと手間がかかります。ついでに言うと、先月ハーフ39を出しました。実に10年ぶりの快挙です。じゃ今度は70台を狙うか? それもちょっと違うかなと。70台はハーフ30台を5~6回頻繁に出してから、初めて達成出来るものです。

そこまでの甲斐性はありません。初の30台を出してから、70台を出すまでに2年ぐらい頑張ったでしょうか。もうあの苦しさは味わいたくないです。残り少ない人生だから、ゆったりしたゴルフライフを送りたいのです。

5)スコア維持より体重維持で盛り上がる
スコア的には、月に1回ぐらい80台を出してれば満足です。それよりも今後、どれだけ長くゴルフをしていられるかが大事かなと。それには健康を維持しないといけません。最近痩せて若く見えるようになったので、それを続けたいです。しかもゴルフ場で帽子を被ると薄らハゲが隠せて、さらに5歳くらい若返ります。太った方が多いオヤジゴルフ界じゃ、痩せていることは美徳です。

だって太ると血圧が上がり、動脈硬化、コレステロール増加、痛風や外反母趾の悪化となり、薬代や通院に余計なお金がかかります。なるべくなら、その世界に戻りたくないんですけど。

というわけで以前は77キロあった体重が、今現在は72キロ。なんと体重でパープレー達成です。今の趣味は毎朝体重計に乗ること。これが理想の体重を維持していると結構楽しです。

もし体重が増えていたら、その日にゴルフの練習や散歩をしようとなりますね。今後頑張って、ゴルフじゃ出来なかったアンダーの世界(69キロ台)を目指しますかね。
 
■プロフィール■
木村和久
きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
 
とがしやすたか
1959年生まれ。東京都出身。「青春くん」などで知られる4コマ漫画家。ゴルフ好きが高じて雑誌でラウンドレポートなども展開。

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