小樽のグリーン攻略へ 脇元華に「2センチ」のひらめき

たかが2センチ、されど2センチ。脇元華が難関・小樽で初Vに挑む(撮影:福田文平)

<ニトリレディス 初日◇24日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6695ヤード・パー72>

午前組で回り5アンダーでホールアウトすると、脇元華は練習グリーンへ直行した。10分ほど球を転がすと、「もう終わりました(笑)」とすぐに切り上げて帰路へついた。

前日はうだるような暑さのなか、18ホールのプロアマを“完走”できたが、「体力はちゃんと回復できていないですね」。まずは体を休めて、残り54ホールのプレーへと備えていく。

4番でバーディを先行させると、4番パー4では154ヤードから7番アイアンを振りぬいて直接カップインさせた。「ピンについてくれたらいいなと思って見送っていたら、ギャラリーさんが『ナイスイン!』と言ってくれた。久々にショットで入ったイーグルだったので」と、今季初イーグルにニッコリ。6番もバーディとして勢いのあるスタートを切った。

今週は、こちらも久々となるハウスキャディを起用。「マネジメントをちゃんとやろうと。頭を使ってゴルフをしないとと思って、ちょっと緊張していたけれど、いいスコアで回れたので良かった」。プロアマからタッグを組む相棒は「すごい優しくて、気が利く方」と息もぴったりで、5アンダー・暫定2位タイと文句なしの好スタートだ。

好調の要因は、パッティングにあった。先週の「CAT Ladies」では、最終日に1オーバーと後退。3日連続「29」パットだったグリーン上に不満を残していた。だが、帰宅して球を転がすなかで、「ちょっとひらめいた」。ふと頭に思い浮かんだ考えを、この日は実践した。いつもより「2センチ」も短く持って構えた結果、この日は28パット。好スコアにつなげたが「(2センチが)効いているのか、効いていないのか…。たった一日だけなので」と控えめに振り返った。

ショットは好感触なだけに、それをグリーン上で決め切ることができれば、自然と上位も見えてくる。「今週はグリーンが柔らかくて、結構ぼこぼこしている。直せるライはちゃんと直して、強めに打っていきたいなと思います」と一打一打を丁寧に、頭フル回転で小樽攻略を図る。(文・笠井あかり)

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