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リッキー・ファウラーにまたもV好機 4年ぶりの勝利へ「負けることは怖くない」

失うものは何もない。リッキー・ファウラーが復活優勝に挑む。(撮影:GettyImages)

<ロケット・モーゲージ・クラシック 3日目◇1日◇デトロイトGC(米ミシガン州)◇7370ヤード・パー72>

ときにプレーの中断は明暗を分ける。雷雨で午後2時48分から4時30分まで、1時間42分間のサスペンデッドはリッキー・ファウラー(米国)にとっては“明”となった。

再開後の10番パー4はティショットを左に曲げてボギーとしたが、上がりの6ホールで5つのバーディを奪って「64」をマーク。2位のアダム・ハドウィン(カナダ)に1打差をつけて首位に立った。

「全米オープンでも言ったようにここ2〜3年の不調を考えれば、負けることは怖くない」とファウラーは笑みをみせた。

2週間前、ロサンゼルスCCでの「全米オープン」では、ウィンダム・クラーク(米国)と並んで首位で最終日を迎えた。だが、結果は「75」と伸ばせず5位。さらに翌週の「トラベラーズ選手権」では3日目に自己ベストの「60」を叩き出して優勝争いに近づいたが、最終日は「69」で13位だった。

34歳のファウラーはこれまで最終日を首位、もしくは首位タイで迎えたことが10回あるが、勝利したのはそのうち2度だけ。メジャーは未勝利ながらツアー通算5勝をマークしているが、最後に勝ったのは2019年2月「WMフェニックスオープン」にまでさかのぼる。2022年8月には世界ランキング173位まで低迷した。

だが、昨年から再びスイングコーチのブッチ・ハーモン氏に師事するようになり、一気に復調。今季は7度のトップ10入りを記録し、予選落ちはたった2度だけ。抜群の安定感を誇っている。

「これまで何度も経験してきた。ひどいプレーも何度もしてきた。自分のスイングをどれだけ信じることができるか…。もしあした勝てなくても、必ず近い将来勝てる。だから自分にプレッシャーをかける必要はない」

自分に言い聞かせるように話すと、4年ぶりの勝利に向けて表情を引き締めた。(武川玲子=米国在住)

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